現在各自動車メーカーが一番力を入れている?と言えるぐらいしのぎを削り合う、運転支援技術。
自動車の開発に関わる社員として、
結局どのメーカーがいいの?ってよく聞かれるけど、
正直、分からない!
いや、正しく言うと、
同じメーカーでも二世代前の技術が載っている車と最新の技術が載っている車が入り混って売られているのが現状、
だから、
メーカーで比べるのではなく、車種ごとに比べるべき!
というのが答え。
じゃ車種ごとに比べた記事作ってよ!っていう声も上がりそうだが、
とてもじゃないけど無理。
多分自動運転の搭載機能比較のまとめ作ったらものすごい PV稼げてブログ的にも美味しい!
だけど、実は僕自動運転にそんな興味ない。というのが本音・・・。
そもそも個人的には、
「ぶつからない車」なんてあるはずないじゃん!現状の運転支援は「ぶつからないこともある車」だ!
なんて言ってるぐらいですし、僕やっぱり自分の手足でブンブン言わせるスポーツカーの方が好きなので(笑)
ということで、今日は雨後の筍のごとく世間に送り出されている運転支援機能搭載車について、
これから購入しようと検討している方のために、
みなさんが自分で選べるようなヒントをまとめました!
これを読めば、そこらのディーラー営業マンぐらいには運転支援機能について詳しくなり、
ディーラーの片隅に置いてあるハズレ車を買うことはなくなるはず!?
【良い車選び】これを読んだらディーラー営業マンより詳しくなれる!運転支援技術のまとめ
自動ブレーキ
運転支援技術と聞いて誰もが真っ先に思い浮かべるのがこれ!
基本的にどこのメーカーも力入れているので、大きな違いはありません。
国土交通省と自動車事故対策機構(NASVA)という第三者機関の調査いわゆる「自動車アセスメント」によると、
2018年下半期(11月発表)は、
ホンダ N-VAN
の2車種が唯一満点取得で第1位でした。
ちなみに満点といっても100%ぶつからない訳ではなく、
あくまて一定の条件下での試験ですので、基本的にぶつかると考えておいた方が良いです。
また、2位以下のメーカーも自動ブレーキに関しては大きな違いは無いので、
新車購入時は自動ブレーキが付いているか付いていないかだけを気にすれば大丈夫です。
全車速追従機能付クルーズコントロール
新車購入検討時に「ACC」って見たことありませんか?
ACC=アダプティブ・クルーズ・コントロールのことで、いわゆるスイッチ一つで前の車の速度に自動で合わせて車が付いていく機能です。
これは自動ブレーキのようにどの車にも付いている訳ではなく、付いている車と付いていない車がはっきりと別れます。
基本的に最新の車か高い車に付いていると覚えておけば間違いないです。
また、注意が必要なのが、
全車速対応の車と一定速度以下では制御が解除されてしまう車があるのがポイントです!
後者は大体下限速度が30〜40km/hに設定されているので、
ACCを最もドライバーが使いたいと思う、高速道路の渋滞などでは全く役に立ちません。
個人的にはこんな機能、止まったり動いたりを繰り返す渋滞の速度域である0〜30km/hで使わないでいつ使うんだ?
と突っ込みたくなるのですが、付いていないものはしょうがない!
帰省の大渋滞などで楽をしたい方は極力ACC付きの車を選びましょう。
以下全車速対応していないややこしい車を簡単にまとめましたので参考にしてください。
トヨタ
プリウスα(40km/h以下でキャンセル)
マークX(40km/h以下でキャンセル)
ホンダ
フィット(30km/h以下でキャンセル)
フリード(30km/h以下でキャンセル)
ステップワゴン(30km/h以下でキャンセル)
マツダ
デミオ(30km/h以下でキャンセル)
アクセラ(30km/h以下でキャンセル)
ざっとまとめるとこんな感じです。
あくまで売れ筋の人気車種しかまとめていないので、他の車を買う場合でも注意してください。
ちなみに日産とスバルはクルーズコントロールと書いてあればほとんどACCなので安心です!
余談ですが設定できる最高速度は大抵115km/hぐらいが上限なのですが、
トヨタ・レクサス・スバルの一部の車種は日本の制限速度を超える180km/hまで設定できたりします。
というのも、車によって一番燃費の良い速度域は違うので、これを上手く使えば、燃費改善に大きく貢献・・・。
あとは自己責任で!
誤発進抑制機能(ペダル踏み間違い防止)
前方に障害物がある状態でアクセルを踏み込んだ時に急発進を防ぐ機能です。
いわゆるコンビニに突っ込む事故を防ぐことができます。
多分、免許持っているほとんどの方はお世話になることはない機能だと思います。
ただ滅多にないことだと思いますが、高齢者の方などは保険代わりとしてつけておくこともありなのかなー。と思います。
車線維持支援機能
LKAS(レーン・キープ・アシスト・システム)というやつです。
これがまたややこしい!というのも、車線をはみ出しそうになった時、車が自動でハンドル操作をして戻してくれる車と、ただ警告音を発するのみであくまでハンドル操作はドライバー自身が行うと車の2種類がある。
ただ前者の車が勝手にハンドル操作をしてくれる機能は2019年現在、搭載されている車の方が少ないので、基本的にこの機能は付いていないと思っていれば間違いないです。
ちなみにこれと前述のACCを組み合わせると理論的には高速道路で手放し運転が可能になるのですが、
運転手が「そろそろハンドル切らないとヤバイよ!」と思っても、
車は「まだまだ大丈夫ですよ〜」てな感じで、
基本的に搭載車はやる気がなく結局ひやひやして自分で切ってしまうというのがほとんどの人だと思います。
ちなみに日産セレナは比較的他車に比べてやる気満々でハンドルを切ってくれます(笑)やる気あり過ぎて事細かにハンドル調整するおかげでちょっと乗り心地悪いです。
先行車発進お知らせ機能
信号待ち時、青になり前の車が発進したことに気づかず、後ろの車からクラクション!
なんて経験は運転していれば誰にでもあると思います。
そんな時にうるさいクラクションを鳴らされる前に、車が教えてくれるのがこの機能。
信号待ちだけでなく、渋滞の時にもお世話になれる結構便利な機能です。
ま。停車中にスマホでも見てない限りいらない機能なのですが、
まとめ〜運転が上手ければ運転支援技術なんていらない?〜
以上、運転支援技術について5つの機能をまとめてみました!
ここまで読み終わった方、お疲れ様でした!
多分、運転支援技術についてディーラーの営業マンに並ぶぐらい詳しくなってもらえたはずです!
あとはこの5つの機能の中から自分が必要とする機能を選び、そして搭載されている車を選ぶだけ。
もしその車が僕が開発に関わった車だったら、一車好きとして何より嬉しいです(笑)!
多くの人は「自分は事故は起こさない」と思っています。実際僕も運転は上手だしそう思っています。
しかし自動車の開発に関わっていると、車の事故には予想外というものがつきものだということに気付かされます。
いくらコンピューターが発達してシュミレーションで車を作れるからと言っても、
やはり良い車を作るためには、最後は人の手で実際に走り込みを行うことが大切です。
そしてこれらの運転支援技術の開発においては、どのメーカーも机上に留めず、日本全国を色々な条件の下で相当に走り込んだ上で世に送り出しています。
メルセデスベンツなんか、CMで「地球何十周分の距離を走り込んで作りました!」と宣伝しているぐらいです。
そんな走り込みに携わっていると、やはりどんなに運転が上手い人でも事故に遭ってしまう可能性はあるなー。と日々気付かされております。
ということで、万が一のお守りとして、運転支援技術を選んでおくのは良い選択だと思います。