MT車、車に興味の無い人からしたら、もう一生関わることがないであろう世間から無縁となりかけているもはやオーパーツ的存在。
2019年現在、極限まで速さを求めるレーシングカーやスーパーカーは全てパドルシフトになり、速さという観点では完全にAT車に軍配。
ついこの間までは、MT車は燃費が良いなんて言われていたけど、これも2019年現在最新のCVT車に燃費でも負ける始末。
正直、MT車乗りの筆者からしても2019年現在、MT車に乗るメリットなんて全く無い。ただ一つを除いて・・・。
とにかく楽しい!
そう!2019年現在、時代の遺物と化したMT車の唯一のメリットがこれ!
どんなに難しいゲームで遊ぶよりも、MT車を完璧に操作できた時の爽快感と言ったら格別!最高の趣味であり、ストレス発散!!
そして楽しい以外なーんのメリットもないMT車、僕は間違いなく次もMT車に乗ると断言できる!それほど「楽しい」の一言で全てのデメリットを吹き飛ばすほどの魅力を持ったMT車について、2019年現在新車で買える車種をまとめてみた!
楽しい以外何のメリットもなし!車好きが選ぶ2019年新車で買える現行MT車まとめ一覧
トヨタ・カローラスポーツ
筆者が一番最初に紹介するほど一押し!厳密に言うと、カローラ「スポーツ」だけじゃなく、普通のグレードでもMT車は選べるんだけど、楽しさ求めてMT車買うならやっぱりこの「スポーツ」が一押し!というのも、このカローラスポーツのMT、これまでのMTとは一味違う2019年現在日本で一番最新のMTと言って良い。MT車が敬遠される一番の理由、「操作が難しい」。それがこのカローラスポーツなら、コンピュータ制御によりエンジンの回転数を自動的に調整してくれるという時代の最先端を行くMT!MT免許持っている人なら分かると思うけど、MT車は回転数がキモ!変な回転数でシフト操作しようものなら、車はギッコンバッコン!!!隣に乗っている女性、怒って降りていくレベルの衝撃が走るのはご存知の通り。そんな運転下手っぴな車好きにもカローラスポーツなら安心!ある程度の範囲内ならテキトーに操作しても、あとは車が勝手に調整してくれる!MTの一番のストレス見事に解消してくれるのだ。「それじゃMT車乗る面白み無いじゃん!」という批判も聞こえてきそうだが心配無用!このアシスト機能はモード設定でオン/オフスイッチ一つで切り替えられる!ということで、教習所出たての初心者から峠を1秒でも速く攻めるヒール&トウ常習の走り屋までMT車好きには一番におすすめしたいカローラスポーツ。しかし「最新技術」のMT車って、最近のトヨタ本当に面白い車作るよね。
トヨタ・ヴィッツGR
一世を風靡したホットハッチ、スターレットの正統派後継モデルにあたるのがこのヴィッツGR。ちなみにものすごくややこしいことに、 GRスポーツというモデルもあり、カローラが「スポーツ」って付くとグレード上がるのでヴィッツもそうかと思いきや逆。GR>GRスポーツでスポーツが付く方がグレードは下。ちなみにさらにもっとややこしい話をすると、GRの正式名称はGRスポーツ"GR"。ここら辺、雑誌やネットによってはぐちゃぐちゃに書いていること多いので要注意。筆者がオススメするのは、車両価格230万円ぐらいで上のグレードの方のGR。おすすめのポイントはわずか1,030kgという国産乗用車最軽量クラスの車重がもたらすヒラヒラ感。最新のカローラスポーツも良いけど、スポーツカーらしい軽快な走りはヴィッツGRの方が上。エンジンが109馬力と非力なので急勾配の上り坂などではさすがにストレスが溜まるが、全日本ラリーで鍛えられたボディ剛性と足回りは、下り坂なら国産車最強のGT-Rもカモれるポテンシャル!ヴィッツという名前こそ付いているが、国民車である「普通の」ヴィッツとはまるで別の車。まさにトヨタのスローガン、「ファン・トゥ・ドライブ」を体現している車だと思う。
トヨタ・86
国産車でMT車と言ったら、誰もが真っ先に思い浮かべるのがこの86だろう。2012年の登場以来、売れるに売れた国民的スポーツカー。ということで説明は不要だろう。1年半後の2021年にフルモデルチェンジすることと中古車市場の多さから、2019年現在、新車で購入するのはあまり得策と言えない。メーカー側の最後の在庫処分戦略車であるTRDスペシャルエディションなどの特別仕様車がどうしても欲しい人でない限り、新車購入の選択肢には入らないのではないか?
トヨタ・C-HR
2019年10月のマイナーチェンジで見た目が変わると共に、6速MTモデルが追加された。この6速MT、カローラスポーツの流用で、ドライバーのクラッチとシフト操作に合わせて最適なエンジン回転数を車が調整してくれるとう、あのすごいやつ。いわゆるiMT。また今回のマイナーチェンジから、GRスポーツグレードが新たに設定され、ニュルブルクリンクで培ったC-HRのポテンシャルがついに発揮されるスポーツモデルが現れたので、スポーツカー好きにもぜひおすすめしたいSUVのMT車。
トヨタ・ヤリス
2019年10月に発売されたヴィッツのフルモデルチェンジ車。名前がこれまでの日本国内だけの呼び名であったヴィッツから全世界共通のヤリスに変更となった。初代ヴィッツが往年の名車スターレットの後継モデルなだけあって、スポーティな走行は健在。これまたC-HRと同じように、トヨタのすごいMT、iMTが装備されている。
日産・ノートNISMO S
国民車ノートのNISMOバージョン。ちょっと自動車に詳しい人なら分かると思うけど、ノートe-powerにはMT車の設定はないのでご注意。大衆車ベースとあなどることなかれ。いまや珍しいテンロクNAのホットハッチ、1080kgの車重に140馬力を誇るエンジンはまるで往年のホットハッチたちが現代に蘇ったかのような印象。ただ、別にダメな車って訳では無いんだけど、スズキが社運をかけて作ったスイスポがライバルとしてあまりにも強すぎて、完全に影に隠れている存在。日産のエンブレムもしくはNAという宗教的なこだわりが無いのならおとなしくスイスポを買おう。
日産・フェアレディZ
言わずと知れた、日本車随一の歴史を誇る名スポーツカーであり、日産のフラッグシップMT車。速さや車格で言ったら、スバル・WRX STIやホンダ・シビックタイプRあたりがライバルにあたるが、唯一フェアレディZを選ぶメリットがある。それが排気量。3.7リッターという排気量は国産車随一の排気量であり、336馬力を発生するV6NAエンジンをMT車でガチャガチャ操作できる楽しさと言ったら唯一無二!2人乗りという実用性のなささえ目を瞑れるなら、筆者が一番にオススメしたい国産随一の楽し車!
ホンダ・S660
エスロク。これも言わずと知れたスポーツカーなので説明は不要だろうが、あえて説明するなら、いま日本で一番売れている車であるN-BOXのエンジンが積んであること。「なんだ大したことないじゃねーか」と思うことなかれ。さすがかつてのエンジン屋ホンダ、N-BOXのエンジンをS660用にチューニングしているどころか、MT車用にさらなるチューニングを施してる。具体的には、専用の強化バルブスプリングを用い、7700回転リミットという高回転。それに軽自動車としては異例の6MTが組み合わされているというのだから、楽しくないわけがない!それに剛性の高いシャシーによくできた足回り、筆者は乗ったことないけど乗ったことある人が言うには、車内に響き渡る超官能的なエンジン音におまけにオープンカーという娯楽車を極めた車。唯一の難点は2人乗り状態では、A4ビジネスバッグレベルの荷物すら積むのも苦労すると言うが、娯楽車なんでそんなの関係ない(笑)
ホンダ・フィットRS
かつて日本で一番売れていた車、フィットの「レーシングスポーツ」モデル。ちなみにRSはレーシングスポーツ。ではなくロードセーリングの意味。ロードセーリングって何だ?日本で一番売れていた車なだけあって、使い勝手は最強レベルに抜群。上のS660がA4ビジネスバッグすら積めないのに比べたら、何十倍の荷物を積めることやら。ノートNISMO Sがスイスポよりも約50万円高いのに比べたら、かなり頑張って勝負に入ってるのがこのフィットRS。しかしスズキの本気やっぱり強し。2013年発売であり、モデル末期ということもあり、積極的にフィットRSを買う理由は2019年現在もうないかな。ただ、最近やる気のないホンダのことだから、もしかしたら新型フィットにはRSモデルやMT車が設定されない可能性も十分にありえる。最近のホンダはミニバン屋なのかエンジン屋なのかF1屋なのかちょっとよくわからない。
ホンダ・シビック TYPE R
日本最速のFF車。320馬力というパワーと450万円という価格は一般的なサラリーマンが買える車として限界と言えるクラスではないだろうか?車雑誌やネットではニュル記録更新とか世界最強とかまるでスーパーカーとか絶賛されているものの、450万円という価格の高さのせいで、2017年発売というのに街で走っているのを全くと言って良いほど見ない車。乗ったら面白いらしいけど、あまりにも縁がなさすぎて正直よくわからない。
スバル・BRZ
トヨタ・86に同じ。以上。
スバル・WRX STI
平均的な日本のサラリーマンが買える範囲で一番「良い」車。というのも車両価格410万円はサラリーマンが頑張ってギリギリ届く範囲だろう。また308馬力とハイパワーながら現代の最新電子制御技術が至るところに取り込まれており、一般人でも気軽にアクセル踏めちゃう車。悪く言うと、車が何でもしてくれすぎちゃってあまり面白くない。
マツダ・ロードスター
MT設定が存在するのが当たり前過ぎて、もはや今更何を言っているんだと思われるレベルの車。もしロードスターからMTを廃止したら、マツダは地球中から非難殺到。数ヶ月後には廃業に追い込まれるレベルだろう。それぐらい日本どころから世界中から愛されている地球を代表する面白くるま。トルコンとは思えないギクシャクした加速をするアイシン製外注ATは、MTを売るためにあえて精度を低くしているのではないか?と言われるほど。ということで販売されたロードスターのMT比率は7割以上という驚異的な数値。日本のMT車人口に大きく貢献してる国産MT車最後の砦。
マツダ・マツダ3
最近のマツダはマツダ2やら3やら6やらよくわからん!BMWをパクるのもいい加減にしろ!というのは愛の鞭。筆者の現在の愛車もマツダ車。走る楽しさを何よりも重視するマツダはセダン、SUV、コンパクトカーにまでほぼ全ての車種にMT車を準備している。ちなみにマツダは2019年現在、東大と「MT車によるボケ防止効果」を真剣に研究している。ここまで来ると変態。いいぞ!マツダ!もっとやれ。そんな中2019年に発売されマツダのデザイン史上最高の出来と言われているのが、このマツダ3。車詳しくない人からしたら、「あの外車かっこいいなぁ・・・えっ!?マツダなの??」となること間違いなしのかっこよさ。
マツダ・CX-30
マツダが2019年9月から発売した最新車種、やっぱりMTモデルの設定があった。一見普通のコンパクトSUVに見えるが、フロントフェンダーからリアタイヤまで伸びた弧を描いたボディデザインが光を反射し、車の陽と陰を用いた複雑なデザインとなっている。正直こだわりすぎってぐらいむちゃくちゃこだわっている。6速MTの設定があるが、ディーゼル車ではオートマしか選べないのが唯一の残念なポイント。
ダイハツ・コペン
着せ替え人形車。内外装を気分によって簡単に付け替えられるという、お花畑が似合いそうな可愛い車かと思いきや、意外と走りもしっかりしている車。ただ、意外としっかり作られているので、S660同様車両価格約200万円と高い。S660と唯一違う点は、あちらは走りに全振りしている軽スポーツであるのに対し、こっちはA4ビジネスバッグどころか小型スーツケースも積めるなど実用性も考えられたスポーティオープンカー。唯一気になるのは、MTのミッションがコスト削減のため東南アジアの格安車から流用してきたミッションとなっているが、多分大きな問題は無し。
スズキ・アルトワークス
現行軽自動車の中で屈指の速さを誇る車。やっぱり「軽さは正義」。車重600kg台はいくら非力な軽自動車のエンジンと言えども大きなアドバンテージになる。下り坂だったら普通にGT-Rもカモれるという、金の力だけでGT-Rを買ったGT-R乗りからしたら非常に嫌な車。軽自動車のくせしてインテリアも専用のレカロシートが装備されていたりと、やっぱりスズキは変態。
スズキ・ジムニー
道なき林道をゴリゴリ走って山菜採りに行けるマジもん本格クロカン。ジムニーは車じゃなくて道具と言えるほどプロユースに耐えうる車。長い耐用年数、オフロード走行のダメージへの耐久性、岩に当たっても壊れない堅さなどがジムニーの存在意義であるため、ベンツのGクラスみたいでかっこいい軽自動車と思って購入すると後悔することになるかも。街乗り快適軽自動車が欲しい人は、ハスラーやワゴンRを買いましょう。
スズキ・スイフトスポーツ
スズキがガチで本気出して作った車。まずすごいのがスズキの名物「軽量仕上げ」。普通車ながらわずか990kgは軽自動車メーカーのスズキだからこそ作れたとも言える。その1t以下の車重に2.3リッター相当の最大トルクはほとんど前例のないまさに国産最強のコスパにして最強のテンロク車。あまりにも玄人向け過ぎて、世の中大半の人からしたら「スイスポ何それ?」状態だが、MT車選ぶなら真っ先に選択に入れたい車。スズキが本気出しすぎてくれたおかげで、ヴィッツ、ノート、フィットと言った強力であるはずのライバルたちを見向きもせずスイスポ一択という判断ができ、クルマ選びが非常に楽になった。