10月22日、天皇陛下の御即位を披露する「即位の礼」が行われます。
そして即位の礼の一環として、皇居・宮殿から赤坂御所まで約4.6kmを30分間に渡りパレードが行われます。
そんなパレードで天皇陛下が乗られる車!何だあのイカツいオープンカーは??と気になった方も多いのでは?
ということで今回は、即位の礼のパレードで天皇陛下が乗られる車についてまとめてみたので紹介します!
天皇陛下即位の礼のパレードで使われたオープンカーってどこのメーカー?車好きが徹底解説する!
車種はトヨタ・センチュリー(3代目)の特注オープンカー
天皇陛下が当日パレードで乗られる車、
車種はトヨタ・センチュリー(3代目)に特注で改造を施したオープンカーとなります。推定価格は約8,000万円。特注なので当たり前ですが、一般に市販はされておりません。また通常このような車両はスペアを含めて2台作られることが多いですが、今回のパレードのために作られたのはこの1台のみ。正真正銘の世界に1台しかない車となっています。
ベースとなったトヨタ・センチュリー(3代目)ってどんな車?
ベースとなったセンチュリーはトヨタ自動車の全車種の中で最も高価な車です。お値段は1,960万円。後部座席の乗客をもてなすことを第一に作られており、後部座席の快適性は天下一品、右に出るものはいない乗り心地です。2018年に現行の3代目にフルモデルチェンジし、購入には手付金として100万円が必要などトヨタとしては異例の対応が取られている車です。
ベースのトヨタ・センチュリーと天皇陛下のセンチュリー・オープンカーは何が違うの?
車体の色は通常のセンチュリーにも設定がある「神威エターナルブラック」という塗装色です。
が!
今回パレードで使われるオープンカーは通常よりも塗装を多く重ねて、まるで鏡のような光沢に仕上がっています。
また、シートは全席白色の本革となっており、見るからに上質な高級感が漂っています。沿道の国民に天皇陛下のお顔が見えやすいよう、シートの高さが通常よりも4cmほど高くなっており、座面も25度に固定されています。
パレード用センチュリー・オープンカーのナンバーは「皇10」に決定
天皇陛下のパレード専用車とはいえ、公道を走るからにはナンバーが必要どころか車検も受けないといけないとのことで、ナンバープレートもちゃんと取り付けられています。そしてナンバーは天皇陛下の車の通例に従い、「皇10」というナンバーに決定しました。
ちなみに「皇ナンバー」は今回のパレード用センチュリー・オープンカーで5台目。現在、皇1、皇2、皇3、皇5の御料車が使用されています。ちなみに4は縁起が悪いので欠番らしいです。
トヨタ・センチュリー以外にパレードに使われる車の候補があったの?
実は今回のパレードに使われる車、最終的にトヨタ・センチュリーに決定しましたが、数年前から自動車会社各社にパレードカーの製作が打診されていました。
そして、そんな打診を受けたメーカーが
・トヨタ
・日産
・ホンダ
・BMW
以上6社に内閣府から製作の打診がされていました。
ただ、BMWのみ製作を辞退。ということで、合計5社が受注を巡り攻防を広げた結果、トヨタ・センチュリーが最終的に選ばれました。
今までパレードに使われた車は他にどんなのがあるの?
今回のパレードは「令和」の幕開けのパレードですが、もちろん平成の幕開けの時にもパレードが行われました。
その時に使われたのがこの車。
ロールス・ロイス コーニッシュⅢが5270mm×1860mm(全長×全幅)だったのに対し、今回のトヨタ・センチュリーは5340mm×1930mm(全長×全幅)なので少しだけ大型化し重厚感が増しております。ちなみに平成の時のロールス・ロイスは保存状態が悪かったらしく、2007年時点で宮内庁車馬課の管理者がガソリンが漏れているのを発見、結局修理は不可能と判断され今回の新車購入に至りました。
パレードが終わった後、センチュリー・オープンカーはどうなるの?
10月22日の即位の礼のパレードのために作られたセンチュリー・オープンカー、さてパレードが終わった後はどうなるのでしょう?
内閣府発表の情報によると、内閣府の下で管理し、政府全体で有効活用するようです。つまりまた何か別の機会で使われる可能性があるみたいですね。そして詳細日時は未定ですが、パレード終了後、東京と京都の迎賓館で期間限定で展示され一般公開される予定との発表がされています。
まとめ
即位の礼パレードで天皇陛下が乗られたトヨタ・センチュリー・オープンカー。今回のパレードのために作られた正真正銘の世界に1台しかない車で、見ることが出来た人はかなり貴重な経験になったかと思います。また今後一般公開される機会があるので、車好きの方はぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか?