ぴろのウイスキーブログ

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バルヴェニーの味や種類/12年・14年・17年・21年の違いを解説 

ウイスキーになじみのない人はほとんど知らないブランドだけど、ウイスキー通の中では、みんなが口を揃えて褒める蒸留所といったらバルヴェニー

実は世界で二番目に売れているシングルモルトウイスキーグレンフィディック」と同じ敷地内で造られており、万人受け・大量生産のグレンフィディックに対して、マニア好み・独特の個性で勝負する実力派ブランドでもあります

ということで今回は、そんなバルヴェニーの特徴、歴史、ラインナップごとの違いを初心者の人にも一から分かるように解説してみようと思います! 

 

 

バルヴェニーの味や種類/12年・14年・17年・21年の違いを解説 

 

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引用元:https://www.thebalvenie.com/crafting-the-balvenie/tour-the-distillery/

 

バルヴェニーとは?

 

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引用元:https://www.thebalvenie.com/crafting-the-balvenie/tour-the-distillery/

 

バルヴェニースコットランドのスペイサイド地方で造られているウイスキーです

蜂蜜のような甘みや、原料である大麦由来のドライなスパイシーさが味わえることで、ウイスキー通からは愛されているブランドであるバルヴェニー

実は世界で2番目に売れているシングルモルトウイスキーである「グレンフィディック」と創業者が同じで、ほぼグレンフィディックの第2工場的な扱いになっています

ただ、グレンフィディックと、ウイスキーの味わいはまるっきり正反対で、ライトな飲み口で万人受けするグレンフィディックに対して、濃厚で深みのあるバルヴェニーは、しっかりとブランドの住み分けができています

 

バルヴェニーグレンフィディック

 

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引用元:https://www.campaignlive.co.uk/article/william-grant-sons-curates-scottish-winter-terrace/1417478

 

バルヴェニーの創業者は、グレンフィディック創業者と同じウィリアム・グラント

グレンフィディック蒸留所が創業した5年後の1892年に、グレンフィディック蒸留所の隣に建てられました

当初は、グレンフィディック蒸留所の生産を拡大するための、第2工場的な扱いであったバルヴェニー

しかし、現在はウイスキーの性質はまるで異なり、とても同じ敷地内で造られているウイスキーとは思えないほど、住み分けがされています

 

バルヴェニーの製法

 

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引用元:http://www.ryanbenink.com/whiskyworld/2016/01/the-balvenie-distillery/

 

ウイスキーの原料である大麦と酵母グレンフィディックとすっかり同じものが使用されています

しかし、仕込み水は、グレンフィディック蒸留所が敷地内のロビーデューの湧水を使用しているのに対して、バルヴェニーはコンヴァル丘陵からの数十の泉の湧水を仕込水に使用しています

また製造方法も、蒸留器の形状が異なったり、バルヴェニーは昔ながらのフロアモルティングを行うなど、異なる工程を経て、グレンフィディックとは全く違う味わいのウイスキーへと変わります

 

バルヴェニーの種類

 

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引用元:https://www.reddit.com/r/Scotch/comments/1f5yds/a_6in1_balvenie_vertical_review/

 

バルヴェニー 12年 ダブルウッド

 

 

バーボン樽で熟成させた後に、シェリー樽に移し変えて、合計12年以上の熟成をさせたウイスキー

バルヴェニーのラインナップの中では最もお手頃で、1本6000円ぐらいで購入できます

バーボン由来のバニラやメロンのような甘みのある香り、またシェリーのフルーティで華やかな香りが楽しめます

全体的に味わいは甘く、バーボンとシェリーの甘さが良い感じに調合されています

 

バルヴェニー 14年 カリビアカスク

 

 

バーボン樽で熟成させた後に、カリビアンラムの樽に移し変えて、合計14年以上の熟成をさせたウイスキー

リビアンラム由来のマンゴーやトロピカルフルーツの味わいを楽しめます

上で紹介した12年が、シェリー樽由来のお花やフルーツのような香りであるのに対して、

こちらの14年は、マンゴー、トロピカルフルーツ、ラムレーズンアイスなど、さらに甘みが強い印象

後味にはかすかに黒胡椒のようなスパイシーさも感じられ、12年よりもさらに複雑さが増しています

 

バルヴェニー 17年 ダブルウッド

 

 

バーボン樽で熟成させた後に、シェリー樽に移し変えたウイスキー。熟成方法はラインナップの一番下の12年と同じですが、熟成年数が17年と増しています

12年よりも味わいの複雑さや厚みが増しており、樽の香りやシェリー由来のスパイシーな後味をより感じることができます

ナッツのような樽の香りや、チョコレートのような後味を楽しむことができるのが、12年との一番の違いです

 

バルヴェニー 21年 ポートウッド

 

 

21年以上熟成したシェリー樽原酒を中心に、熟成の最後にはビンテージポートワイン樽で1年ほど後熟させたウイスキー

ワイン樽由来の酸味が強く反映されているのが特徴で、ウイスキーらしくない酸味と苦みを楽しめます

またシェリー樽熟成による華やかな香りや、バルヴェニーの全てのラインナップに共通する、バニラやハチミツの甘みも楽しむことができる、とても芳醇なウイスキー

1本2万円以上と結構高いけど、信頼あるグレンフィディックの兄弟蒸留所が造る、最高峰ウイスキーとして、間違いない味わいを楽しめます!

 

まとめ

 

世界で二番目に売れているウイスキーで、初めてウイスキー買う人にもおすすめされることが多いグレンフィディック

そんなグレンフィディックの亜種として、バルヴェニーはぜひ2本目に買ってみたいウイスキー

ライトで誰にでも飲みやすいグレンフィディックとは対照的に、スペイサイド地方のウイスキーらしい華やかで甘みのある味わいは、バルヴェニーでしか味わえません

一番安いバルヴェニー 12年で1本6000円程度と、グレンフィディックに比べるとかなり高い印象があるけど、バニラ、メロン、シェリーが混じり合った甘い味わいは、6000円の価値あるとても華やかな味わいです!

ちょっと良い日に開けるウイスキーとしておすすめですよ!