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ボウモアの味や種類/12年・15年・18年・25年の違いを解説

スコットランドの海に浮かぶ淡路島ほどの大きさの島「アイラ島」で造られるウイスキーは独特の煙くさい香りや海の香りがすることで有名です

そんな特徴あるアイラ島ウイスキーの中でも、最も飲みやすいウイスキーと言われているのが「ボウモア

ということで今回は、アイラモルトの煙くさい香りを楽しめるけど、どこか甘くてやさしい味わいのボウモアの特徴や歴史について、誰にでもわかりやすく説明しようと思います!

 

 

ボウモアの味や種類/12年・15年・18年・25年の違いを解説

 

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引用元:https://www.suntory.co.jp/whisky/bowmore/

 

ボウモアとは?

 

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引用元:https://gramho.com/explore-hashtag/bowmorewhisky

 

アイラ島にある最古の蒸留所。創業は1779年で、スコッチウイスキーの中でも屈指の歴史を誇る銘柄のひとつ

アイラの特徴である煙くさいピートの香りがしっかりと効いていながら、海岸沿いの蒸留所で12年の熟成の間に染み付いた海の香りや、ビターチョコのようにほろ苦く甘い風味が特徴

アイラのウイスキーの中でも、最も飲みやすく、様々な一面を楽しむことができることから、「アイラの女王」と称されるほど世界中にファンが多いウイスキーです。ちなみに筆者が一番好きなウイスキーでもあります!

その飲みやすさらから、ストレートはもちろんのこと、煙くさくちょっぴりほろ苦いハイボールやロックなど、様々な楽しみ方ができる万能ウイスキーで、これからウイスキーに詳しくなりたい人には一番最初におすすめしたい面白いウイスキーです

 

ボウモア蒸留所の特徴

 

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引用元:https://www.suntory.com/brands/bowmoreislaysinglemaltscotchwhisky/

 

アイラ島の海岸沿いに位置するボウモア蒸留所。海のすぐ隣、海抜0mという、なかなか変わった場所に位置し、絶え間なく潮風を浴びているどころか、嵐の時はウイスキーを熟成する貯蔵庫に高波が容赦無く襲いかかる、過酷な蒸留所でもあります

アイラ島で唯一、エリザベス女王が訪問した由緒正しい蒸留所でもあり、1980年の女王訪問時には、歓迎用として特別なウイスキー樽を製造し、女王の目の前で蒸留してまもないウイスキーが樽詰めされました

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引用元:https://www.afpbb.com/articles/-/3019751

後にこのウイスキーは、40年間の熟成を経て、2020年のエリザベス女王戴冠50周年の際に献上されました

また、エリザベス女王との繋がりが深く、船の進水式では、シャンパンやワインのボトルを新しい船にぶつけて船と乗組員の安全を祈るのが恒例な中、2014年に進水したイギリス海軍最大の空母であるクイーン・エリザベスの進水式では、ボウモアが選ばれ、女王自らボウモアの瓶が割られました

ちなみに、同じイギリス王室で息子のチャールズ皇太子は、南に20km離れたラフロイグ蒸留所を好んでおり、新商品が開発されるたびに、自らアイラ島を訪れ試飲するというほどのラフロイグファンでもあります

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引用元:https://thewhiskeywash.com/whiskey-styles/scotch-whiskey/laphroaig-gets-a-royal-drop-in-for-its-200th-anniversary/

 

ボウモアの歴史

 

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引用元:https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g551850-d1893190-Reviews-Bowmore_Distillery-Bowmore_Islay_The_Hebrides_Scotland.html

 

1779年に、ボウモア村の商人によってウイスキー蒸留所が作られたのが、ボウモア蒸留所の始まり

しかし、240年近い歴史がありながら、ほとんどの期間は経営難に見舞われていたという不運な蒸留所でもあります

ボウモア蒸留所に転機が訪れたのは1994年、日本のサントリーの子会社となり、それまでの経営悪化状態を見違えるように改善しました

ちなみにそれまでのボウモアは、経営悪化でウイスキーの蒸留をそれほど行っていなかったどころか、熟成に用いるウイスキー樽は古いものを再利用していたというぐらいの貧乏蒸留所

現在は、サントリー傘下で見事に経営を立て直し、スコットランド屈指の歴史ある蒸留所として人気を集めると共に、日本から輸出される山崎、白州、響などサントリーウイスキーのイギリス国内販売を担当しています

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引用元:https://whiskynews.blog/

 

ボウモアの製法

 

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引用元:https://wordsofwhisky.com/bowmore-craftsmans-tour-best-distillery-tour/bowmore-distillery-washbacks/

 

スコッチウイスキー伝統の製造方法である「フロアモルティング」を現在も採用しているのが特徴です

ウイスキーの原料となる大麦を「発芽室」と呼ばれる広い部屋に敷き詰めて、モルトマンと呼ばれる職人が、スコップやクワを使って、手作業でひっくり返して発芽を促します

 

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引用元:https://wordsofwhisky.com/bowmore-craftsmans-tour-best-distillery-tour/bowmore-distillery-malting-floor/

 

そして発芽した大麦は、アイラ島で採掘される「ピート」と呼ばれる泥炭を焚いた熱で、いったん成長を止めます。この時に染み付くピートの香りが、アイラ島の煙くさいウイスキーの特徴となっています

あとは通常のウイスキー造りと同じで、蒸留器で2回蒸留を行い、出来上がった原酒は、長い熟成の眠りにつきます

ボウモア蒸留所の貯蔵庫は、海のすぐ近くに位置しており、潮風に長年さらされることで、独特の海の香りや塩っぽい味がすることも特徴のひとつです

 

ボウモアの種類

 

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引用元:https://scotchwhisky.com/magazine/latest-news/12763/bowmore-small-batch-axed-amid-brand-overhaul/

 

ボウモア 12年

 

 

ボウモアのラインナップで一番お手頃なのがこれ!

だいたい1本3500〜4000円ぐらい 

アイラ島ウイスキーを知るにはまずはボウモア 12年から!

と言えるほど、アイラの特徴が全て含まれており、そこそこに強い煙の香りとほのかな海の香りを楽しむことができます

また後味はビターチョコレートやほのかに甘い蜜のような何層にも重なる味わいを楽しむことができ、ちょっと良いウイスキーを知りたい人の入門の1本にもおすすめです!

初めて飲むとびっくりするかもしれないけど、同じアイラ島で造られるラフロイグアードベッグのとんでもない香りに比べたら、かなり飲みやすいです(笑)

 

ボウモア 12年を飲んでみたレビューはこちら!

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ボウモア 15年

 

 

バーボン樽で12年間熟成させた後に、オロロソ・シェリー樽で3年間熟成させたのがボウモア 15年

煙くさくて海の香りがするボウモアの特徴にプラスして、

シェリー樽由来のお花やフルーツのような華やかな香りと甘みが味わえる、とても香り豊かなウイスキーです

amazonで買うと1本7000円ぐらいと15年もののウイスキーにしては安い方で、ボウモア12年を気に入った人は、通常のボウモアにさらにシェリーの香り付けがされた15年もきっと気に入るはずです!

 

ボウモア 18年

 

 

18年の熟成を経て、アルコールの辛さが抑えられているのはもちろんのこと、アイラモルト特有の煙くささもちょっと控えめになっているのがボウモア 18年

1本8500円ぐらいで、おいそれと買える価格帯じゃないけど、シェリー樽由来の華やかさがさらに強まっており、意外と後味が残らないすっきりとしたウイスキーでもあります

 

ボウモア 18年を飲んでみたレビューはこちら!

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ボウモア 25年

 

 

ボウモアの通常ラインナップの最高級品がこれ!

残念ながらピートの香りはかなり弱くなっており、代わりにシェリーの華やかさ、ビターチョコ、樽のウッディな香りが楽しめる、まさに熟成ウイスキーの名に恥じない味わいです

ちなみに最低25年以上の熟成を経ているウイスキーが使われているボウモア 25年

ボウモア黒歴史である70〜80年代の「パフューム時代」の人工的な香水のような香りのする原酒も混ぜられているようで、ボウモアファンとしてはかつての歴史の1ページを味わえて面白いかもしれません

2020年現在、ラインナップのひとつ下にあたる、ボウモア 18年もパフューム香がなくなってしまったので、味わうならボウモア 25年が最後のチャンス!

 

まとめ

 

ということでボウモアの紹介でした!

筆者が一番好きなウイスキーであり、一見、煙くさいけど、実は奥には甘さが隠れている、とても奥深いウイスキーです!

 

ハマる人にはきっと、どんピシャにハマること間違いなし!

 

ちょっと変わったウイスキー飲みたい人には、真っ先におすすめしたいウイスキーです!

 

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だいたい1本3行ぐらいで簡単にまとめてみたのでレビュー読むの面倒な人におすすめ!