お手頃な価格と万人受けする飲みやすさで人気のスコッチウイスキーであるカティサーク
『1Q84』をはじめ、村上春樹の小説にもたびたび登場するウイスキーとしてご存知の方も多いのではないでしょうか?
ということで今回は、そんなカティサークの特徴、歴史、ラインナップごとの違いを初心者の人にも一から分かるように解説してみようと思います!
カティサークの味や種類・評価/オリジナル・プロヒビションの違いを解説
カティサークとは?
1923年に登場したカティサーク
名前の由来は1869年に進水して以来、あまりの速さで有名だった帆船「カティサーク」にちなんでいます
帆船カティサークは中国からイギリスまで紅茶を輸送するのに使用されており、速さだけではなく、数多くの記録を打ち立てた船として現在もイギリスで大切に保存されています
そして1895年にポルトガルに売却されてしまったカティサーク。しかし、1922年にイギリス人により買い戻され、当時のイギリスでは伝説の船であるカティサークがイギリスに戻ってきたニュースで持ちきりでした
そして、そんなニュースで盛り上がっていた1923年に誕生したウイスキー。生みの親である、ジェームズ・マクベイが「新しいウイスキーの名前にこの船の名前をつけよう」と思い、カティサークという名前が付けられました
カティサークの歴史
1923年に誕生したカティサーク
ベリー・ブロス・アンド・ラッド社(B.B.R社)という、1698年創業のイギリスでは有名な老舗食料品店により生み出されました
元々は、コーヒー、茶葉、香辛料などを扱う食料品店であったB.B.R社。しかし次第に、ワイン、ジン、ウォッカなどのお酒も扱い始め、ついに自社によるブレンデッドウイスキー造りの一環として造られたのがカティサーク
また、1920年代はアメリカで禁酒法が実施されていた時代で、なるべく品質の良い密輸酒が高く売れる時代でした
ということで、イギリス本国よりもアメリカ市場をターゲットとして造られたカティサーク
アメリカ人が好むライトで薄い飲み口は、現在もカティサークに受け継がれる味わいのアイデンティティ
そして、このカティサークをイギリスからアメリカまで運んでいたのが、ウィリアム・フレデリック・ビル・マッコイ、通称マッコイ船長
禁酒法時代のアメリカでは、粗悪なスコッチウイスキーも数多く密輸される中、マッコイ船長が運んでくるウイスキーは「本物」だとアメリカンギャングから評価され、カティサークは当時のアメリカでは「リアル・マッコイ」という名で呼ばれていました
また禁酒法時代が終わり、アメリカはもちろんのこと日本でも輸入されるようになったカティサーク
ライトで淡い飲み口は誰にでも飲みやすく、世界中で愛されるブレンデッドウイスキーとなっています
カティサークの種類
カティサーク オリジナル
カティサークで最もお手頃で人気のボトルがこれ!
1本1000円程度で買える、とてもコスパの良いウイスキーです
バニラやカラメルのような甘さを中心に、ライトで軽い飲み口が特徴
また香りには、ほのかにフルーツのような華やかな香りも漂い、どこか上品な印象もあります
1000円のウイスキーとは思えないほどに飲みやすく、ウイスキー初心者の人にもおすすめです!
カティサークを飲んでみたレビューはこちら!
カティサーク プロヒビション
「禁酒法(プロヒビション)」がそのままボトルの名前になっています(笑)
カティサークのアメリカでの知名度に多大なる貢献をした、禁酒法とマッコイ船長の業績を讃え、2015年に発売されたこのボトル
80年前にアメリカに密輸されていたのと同じ、黒のボトルとコルク栓が使用されており、当時のデザインを楽しめる粋なボトルとなっています
アメリカンオークの樽による熟成原酒を中心とし、極力樽本来の味わいを楽しめるように、加水調整がされていません
ということで、アルコール度数50%とかなり強いお酒である、カティサーク プロヒビション
普通のカティサークが誰にでも飲みやすい味わなのに対して、マニア好みのガツン!とくる力強い味わいが楽しめます
かつてのアメリカンギャングが活躍していた激動の時代を感じさせる、面白いボトルです!
まとめ
ということで、1本1000円程度とお手軽で、誰にでも飲みやすいライトな飲み口が特徴のカティサーク
元々、アメリカ向けに造られていたウイスキーという歴史もあり、あまりスコッチウイスキーらしくない、軽くて淡い味わいは世界中で人気となっています
気軽に毎日飲めるウイスキーとしてとても優秀でコスパの高いカティサーク
とりあえず安くて飲みやすいウイスキー探している人にはおすすめですよ!