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エズラブルックスの味や種類/7年・12年・15年・バレルストレングスの違いを解説

1950年代ごろからアメリカ国内で人気が出始め、現在は本格派の味わいとアメリカ政府からも称えられるウイスキー造りで有名なエズラブルックス

バーボンの数々の名品を生み出したケンタッキーの名門蒸留一家であるメドレー家により造り出されるエズラブルックスは、まろやかで上品なバーボンウイスキーとして現在も世界中で人気のブランドです

ということで今回は、そんなエズラブルックスの特徴、歴史、ラインナップごとの違いを初心者の人にも一から分かるように解説してみようと思います!

 

 

エズラブルックスの味や種類/7年・12年・15年・バレルストレングスの違いを解説

 

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引用元:https://drinkhacker.com/2017/06/08/review-ezra-brooks-straight-rye/

 

エズラブルックスの歴史

 

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引用元:https://chilledmagazine.com/ezra-brooks-launches-bourbon-cream

 

エズラブルックスが世に知られるようになったのは1950年ごろ

当時はジャックダニエル一強の時代。アメリカ国内はもちろん、世界中でアメリカのウイスキージャックダニエルと思われるほど、大ブームを起こしていました

そんなジャックダニエルの人気に追い付くべく、エズラブルックスの販売元であったホフマン・ディスディリング社が積極的な広告戦略を展開し、エズラブルックスは一気にアメリカ中に知れ渡ることになりました

しかし、このPR戦略が原因で、ボトルデザインがやたらとジャックダニエルに似ていたことから、エズラブルックスジャックダニエルから訴えられることとなります

 

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引用元:https://brianhaara.com/2015/02/25/copycat-whiskey-the-story-of-ezra-brooks-and-jack-daniels/

 

結果的に裁判所は、エズラブルックスのラベルはジャックダニエルの真似はしていないとの判断を下し、エズラブルックス知名度はさらに上がることとなります

また、1966年にはアメリカ政府より『ケンタッキー州でもっとも優れた小さな蒸留所』と称えられるなど、アメリカのバーボン界では現在も本格的バーボンウイスキーとして一目置かれるブランドとなっています

 

エズラブルックスの製法

 

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引用元:https://ezrabrooks.com/cocktails/ezras-got-the-blues/

バーボンウイスキーの原料であるとうもろこしの使用比率が高く、また低い温度で低アルコール度数に蒸留するのがエズラブルックスウイスキー造りの特徴

原料の良質なとうもろこしと低いアルコール度数での蒸留は非常にマイルドな味わいのウイスキーを生み出しています

また、"ジャックダニエルのライバル"という歴史からも分かるように、ジャックダニエルウイスキー造りの特徴であるチャコールメローイング製法も取り入れられています

チャコールメローイング製法とはシュガーメイプル(サトウカエデ)で造られた炭で原酒をろ過することで、ジャックダニエルの本拠地であるテネシー州ウイスキー造り伝統の製法です

これによりエズラブルックスのアルコールの強さを感じさせないなめらかで甘い味わいが生み出されています

 

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エズラブルックスの種類

 

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引用元:https://www.thespiritsbusiness.com/2020/06/luxco-eyes-bourbon-and-rye-whiskey-growth-in-uk/

 

エズラブルックス ブラック

 

 

エズラブルックスウイスキーのラインナップで最もお手頃な価格で人気のボトルがエズラブルックス ブラック!

どこかジャックダニエルに似ているようなボトルデザインで、かつてジャックダニエルに訴えられた歴史のあるボトルです・・・(笑)

4年以上熟成された原酒と、内側を焦がしたホワイトオークの新樽がバーボン特有の甘さを生み出しており、バーボンの中ではまろやかで飲みやすい味わいに定評があるボトルです

1本2000円程度とバーボンの中でもお手頃なボトルなので、ライバルのジャックダニエルと飲み比べてみると面白いかも?

 

エズラブルックス ブラックを実際に飲んでみたレビューはこちら!

www.piroriro.com

 

 

エズラブルックス ホワイト

 

 

ウイスキーが苦手な人にとってはどこかクセのあるバーボンをさらに飲みやすくするために生み出されたのがエズラブルックス ホワイト

3年以上熟成させたエズラブルックスの原酒とスピリッツをブレンドしており、イメージ的にはエズラブルックス ブラックが薄められて万人受けする味わいとなっています

バーボンを初めて飲む人にはおすすめだけど、普段から飲み慣れている人には、「なんじゃこりゃ!?」と思うぐらい薄いので、あまり積極的に選ぶ理由はないかも・・・

 

エズラブルックス ライ

 

 

とうもろこしを主原料とするバーボンウイスキーのルールを外れて、逆にライ麦比率を51%以上にした、ダークホース的なボトル

ライ麦のスパイシーでドライな風味を楽しめます

甘くてまろやかなエズラブルックスの味わいとは対照的なピリッとドライな飲み味が面白いボトルです

 

オールドエズラ 7年 バレルストレングス

 

 

エズラブルックスウイスキーの熟成年数を高めたボトルが「オールドエズラ」シリーズ

製法はエズラブルックスと同じですが、ボトルに書かれるブランド名がエズラブルックスではなく、オールドエズラ○○年という表記に変わっています

そんなオールドエズラの中心的ボトルがオールドエズラ 7年 バレルストレングス !

2018年までは、7年、12年、15年とラインナップが揃っていたオールドエズラシリーズですが、2018年10月より12年と15年が終売になり、7年が新たに「7年 バレルストレングス 」という名前で発売されました

ということで、現在買える唯一のオールドエズラシーリーズが7年 バレルストレングスとなります

アルコール度数は58.5%と高いけど、熟成年数を経た原酒のまろやかさやバーボン特有のキャラメルのような甘さのおかげで、意外と上品で飲みやすいのがオールドエズラ 7年 バレルストレングスの特徴

エズラブルックスの味わいの真骨頂を味わうなら一番におすすめしたい、フラッグシップ的ボトルです