空前のウイスキーブームが広がる日本
そんな日本で造られる"ジャパニーズウイスキー"は、日本国内だけではなく、世界的に評価の高いウイスキーとなっています。特に有名銘柄の「山崎」や「白州」などは私たち日本人であっても購入できないほど・・・
そのような中で近年は、サントリー、ニッカウヰスキーのみならず、小規模なウイスキー蒸留所の注目も集まっています
ということで今回は、そんなイチローズモルトの特徴、歴史、ラインナップごとの違いを初心者の人にも一から分かるように解説してみようと思います!
イチローズモルトの味や種類/ホワイトラベル・ワインウッドリザーブ・ミズナラの違いを解説
イチローズモルトとは?
ジャパニーズウイスキーの多くは、二大メーカーであるサントリーとニッカウヰスキーが、そのほとんどを製造しています
それに対して、イチローズモルトは埼玉県の小規模蒸留所である「ベンチャーウィスキー」という会社が生産しているブランド
イメージ的には、日本酒の「地酒」のような、小さいながらとても上質なウイスキーを造ることで、世界中に知名度を誇る蒸留所です
また、国産・地元志向のウィスキー造りに熱心なのもイチローズモルトの特徴
例えば、ウィスキーの原料となる大麦は秩父産の物を使用、また大麦を乾燥させる泥炭も埼玉県の物を使用するなど、地元・埼玉にこだわったウイスキー造りを行っています
また、ウイスキーの味を最も左右するといっても過言ではない樽は、日本古来から生息している「ミズナラ」という木を使用
「山崎」をはじめとした有名銘柄にも使われているミズナラ樽。ジャパニーズウイスキー特有の、「オリエンタルな香り」を生み出すのには欠かせない存在で、ジャパニーズウイスキーが世界中で注目を集める立役者でもあります
イチローズモルトの歴史
元々、肥土氏の家は、地元で1625年から続く老舗の酒蔵「東亜酒造」を経営していました
しかし経営が悪化し、ついに買収されることになってしまった東亜酒造
買収の際に、400樽ほど造っていたウイスキー樽は、福島県の「笹の川酒造」に預けることにしました
そして数年後、「ベンチャーウイスキー」を設立した肥土氏。かつて預けたウイスキーを元に製造・販売を行い、またさらなる増産のために、埼玉県秩父市に蒸留所も設立
イチローズモルトの特徴
イチローズモルトの一番の特徴は、まるで白檀や伽羅を思わせるようなお香の香りがすること
これこそ近年、ジャパニーズウイスキーが世界中で人気を得ている香りで、ミズナラ樽による熟成によって生まれる香り
そんなイチローズモルト、2018年にはイギリスで開催されていたウィスキーのコンペディション「ワールド・ウィスキー・アワード」で賞を受賞しています
また、かつて羽生蒸留所で熟成されていたウィスキーを瓶詰したカードシリーズというラインは、数十万円というプレミア価格で取引されています
イチローズモルトの種類
イチローズ モルト&グレーン ホワイトラベル
高くて、なかなか手に入らないイメージが強いイチローズモルトの中では異例の、いつでも買えて意外と安いのがこのイチローズ モルト&グレーン ホワイトラベル
amazonで1本4500円ぐらいで買えます
ひと口飲んだだけで、さすが世界から大絶賛されるイチローズモルトと思える、独特の香りが広がり、1本4500円の価値は間違いなくあります!
洋梨や蜂蜜のような甘酸っぱい香りを中心に、味わいは軽くてスパイシー
ノンエイジでありながらアルコールの辛みはほとんどなく、ライトで軽い飲み口なのでするする飲めます
歴史的には後発ですが、山崎や響のノンエイジですら高騰する中、代わりの国産ウイスキーにもなりうる、かなりレベルの高いボトルです
イチローズモルト ダブルディスティラリーズ
イチローズモルト創業者の肥土伊知郎氏が創業した秩父蒸留所と、肥土氏の祖父が創業した東亜酒造の羽生蒸留所の原酒を混ぜ合わせたのが、イチローズモルト ダブルディスティラリーズ
羽生蒸留所が既に閉鎖してしまっているので、おそらくいつかは終売になってしまうボトルです
蜂蜜のような甘い香りと、イチローズモルトの特徴の一つである白檀のような高貴な香りが特徴
味わいは、高貴な香りとは対照的に意外とスパイシー
熟成年数の若いウイスキーのような荒々しさもどこか感じられます
1本1万5000円ぐらいと結構高いけど、将来的には二度と買えないイチローズモルトのレアボトルになるはずなので、ウイスキーマニアの人は買っておいて損はありません!
イチローズモルト ワインウッドリザーブ
秩父蒸留所の原酒をワイン樽で熟成させたのがイチローズモルト ワインウッドリザーブ
ちなみに、熟成に使われる赤ワイン樽は、勝沼のワイナリーでマスカットベリーAとメルロー製造に使用された国産です
赤ワイン由来のフルーティで渋みのある味わいが加わっており、ビターチョコやオレンジのような華やかな味わいを楽しめます
ビターでフルーティな華やかさが宿る、ちょっと変わり種のイチローズモルトです
イチローズモルト ミズナラウッドリザーブ
秩父蒸留所の原酒をキーモルトに複数の蒸留所の原酒をヴァッティングさせ、ミズナラ樽で熟成させたのがイチローズモルト ミズナラウッドリザーブ
日本固有の木であり、近年のジャパニーズウイスキー人気の火付け役であるミズナラの木で作られた樽を使用しており、イチローズモルトのラインナップでも人気の高いボトルです
りんごやレーズンのようなフルーティで華やかな香りを中心に、ほのかに白檀やお香のような日本らしい香りが広がります
また、味わいにはしょうがのようなスパイシー感もあり、外国人から「オリエンタルな香り」と言われるのも納得の不思議な味わいを楽しめます
ジャパニーズウイスキーの筆頭である山崎や響などが、なかなか手に入らない現在、もしも酒屋で見かけたらぜひ買っておきたいです!
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まとめ
ジャパニーズウイスキーの銘柄の一つとして、おそらく現在最も勢いのあるイチローズモルト
日に日に世界のあちこちで名声が高まっており、値段もどんどん上がっています
しかし!ありがたいことに、日本に住んでいる私たちは比較的簡単に手に入ることができ、ラインナップのエントリーモデルなら、通販でいつでも買うことも可能です
ウイスキー好きであれば一度は飲んでみるべき!
特にミズナラ樽の独特の「和の香り」は、今まであまりウイスキーに興味がなかった人も、ヤミツキになってしまうかもしれませんよ!