ぴろのウイスキーブログ

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キルホーマンの味や種類/マキヤーベイ・サナイグ・ロッホゴルムの違いを解説 

2005年にスコットランドアイラ島で創業したとても新しい蒸留所ながら、「100%アイラ産ウイスキー」をスローガンに、どこの蒸留所よりもこだわり抜いたウイスキー造りを行っているキルホーマン蒸留所

麦の栽培からボトル詰めまで全てをアイラ島にある自社蒸留所で行っている、世界でも他にはないぐらい高品質ウイスキーにこだわる職人集団であるキルホーマン

ということで今回は、そんなキルホーマンの特徴、歴史、ラインナップごとの違いを初心者の人にも一から分かるように解説してみようと思います!

 

 

キルホーマンの味や種類/マキヤーベイ・サナイグ・ロッホゴルムの違いを解説 

 

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引用元:https://www.youtube.com/watch?v=ZnMjIWHwwCg

 

キルホーマンとは?

 

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引用元:https://twitter.com/kilchomanwhisky

 

キルホーマンはスコットランドアイラ島で造られているウイスキー

200年近い歴史ある蒸留所が揃うアイラ島の中では、かなり新しく2005年創業

キルホーマン蒸留所の一番の特徴は、大麦栽培・製麦・糖化・発酵・蒸溜・熟成・瓶詰など、ウイスキー造りの全ての工程を自社で行っていること

まぎれもない「100%アイラ産」を名乗るウイスキーという、とんでもないこだわりようです!

原料となる大麦すら、一からアイラ島の農場で育てている、キルホーマンのウイスキー造り

歴史はかなり浅い蒸留所でありながら、他の蒸留所にはないこだわりで、近年どんどん名声を高めつつある注目の蒸留所です

 

キルホーマンの歴史

 

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引用元:https://www.pinterest.co.uk/pin/531213718521909560/

 

キルホーマン蒸留所は2005年12月創業

アンソニー・ウィリス氏とロックサイド農場のオーナー、マーク・フレンチ氏の2人で創業したキルホーマン蒸留所

農家であるマーク氏の経験を活かし、アイラ産100%の大麦の栽培に取り組み、これが現在のキルホーマンの一番の特徴である「アイラ島100%」のウイスキーの原型となりました

 

キルホーマンの製法

 

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引用元:https://kilchomandistillery.com/distillery-news/islays-only-single-variety-single-farm-scotch-whisky/?v=24d22e03afb2

 

「麦からグラスまで(ファーム・トゥ・グラス)」をモットーとするキルホーマン蒸留所

ウイスキー造りにはとにかくこだわっており、生産量はアイラ島最小。アイラ島最大のカリラ蒸留所の2週間分程度の年間生産量しかありません

また伝統的な生産スタイルにこだわるキルホーマンの一番の特徴は、「ファームディスティラリー(農場型蒸留所)」

これは、かつてアイラ島ではどこの蒸留所も行っていた、原料となる大麦の栽培からウイスキー造りまでを蒸留所が全て行うことであり、2005年誕生のキルホーマン蒸留所が現代に再現しました

また伝統的なフロアモルティングも行っており、キルホーマン蒸留所は、100近くあるスコットランドの蒸留所において、フロアモルティングを行う数少ない蒸留所のひとつとなっています

そんな少人数の職人たちによって、他の蒸留所とは異なるとても特徴的なウイスキー造りを行うキルホーマン蒸留所。まさに「麦からグラスまで(ファーム・トゥ・グラス)」を全て自分たちの蒸留所でこだわり抜いて行うウイスキーは、ウイスキー好きなら一度は味わってみたいです!

 

キルホーマンの種類

 

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引用元:https://whiskytastings.tumblr.com/post/171393342598/review-217-kilchoman-machir-bay-46-abv-natural

 

キルホーマン マキヤーベイ

 

 

キルホーマンで最もお手頃なボトルで、3〜5年ぐらい熟成の原酒が使用されています。お値段は1本5000円ぐらい

アイラ島で最も美しいビーチと言われる「マキヤーベイ」の名前を冠しており、キルホーマン蒸留所からわずか800mほどの場所にあります

煙の香りの強さを示すフェノール値は、50ppmで、アードベッグ(55〜60ppm)とほぼ同程度

アイラ島最強レベルを誇る、煙くさいウイスキーでもあります

しかし、煙の香りの奥には、シトラス、レモンピールなどの爽やかな柑橘の風味も感じられ、また味わいはバニラのように甘いです

ガツン!とした煙くささと、バニラと柑橘の爽やかな甘みが混ざっているのがなんとも不思議で、アイラ島ウイスキーのファンや、煙くさいウイスキー好きからじわじわと人気が出ているボトルです

 

キルホーマン サナイグ

 

 

マキヤーベイがバーボン樽を中心に熟成されているのに対して、シェリー樽で熟成されているのが、このサナイグ

マキヤーベイ同様、キルホーマン蒸留所近くの小さな入江「サナイグ」から名前が取られています

フェノール値は50ppmで、相変わらずアイラ島最強レベル

味わいはオレンジのような甘み、またバニラやチョコレートのような甘くてやさしい味わい

しかし、やっぱり煙くささは最強なので、初めて飲む人は煙の印象しか感じないかも・・・

 

キルホーマン ロッホ・ゴルム

 

 

年に1回販売されるシェリー樽を中心に熟成した限定ボトル

7〜8年熟成の原酒が使用されており、バーボン樽がラインナップの中心のキルホーマンの中ではかなり珍しい味わいを楽しめます

シェリー樽に由来する、ドライフルーツやカカオの甘みとほろ苦さが味わいの中心です

また後味には、シナモンやクローブのスパイシーだけど甘みある味わいも楽しめます

煙くささとシェリーの華やかさが見事に調和した、なかなか面白いウイスキーなので、ピートの香りが好きな人は必見です!

 

まとめ

 

麦の栽培からボトル詰まで「100%アイラ産」にとにかくこだわるキルホーマン

2005年創業と、歴史はかなり浅い蒸留所ですが、ウイスキーへのこだわりにおいて右に出る者はいません

またアイラ島ウイスキー独特の煙の香りもかなり強く、アイラ島最強のアードベッグと同等の香りの強さは、スモーキーなウイスキー好きにもおすすめ!

一番お手頃なマキヤーベイは1本5000円ほどと意外とお手頃なので、アードベッグが好きな人や、徹底したこだわりの蒸留所の1本を飲んでみたい人はぜひ買ってみましょう!