ラインナップのほとんどをシェリー樽熟成の原酒のみを使用するこだわりの蒸留所であるグレンロセス蒸留所
スコットランド・スペイサイド地方に位置し、スペイサイドのウイスキーの特徴である甘く華やかな味わいを象徴するようなウイスキー造りを行っています
ということで今回は、そんなグレンロセスの特徴、歴史、ラインナップごとの違いを初心者の人にも一から分かるように解説してみようと思います!
グレンロセスの味や種類/12年・18年・25年の違いを解説
グレンロセスとは?
グレンロセスはスコットランドのスペイサイド地方で造られているウイスキー
最近まで、その製造のほとんどをブレンデッドウイスキー用の原酒に提供していたため、一般的にはかなり知名度の低い銘柄です
しかし、2018年にラインナップを一新し、「グレンロセス」の名をつけたシングルモルトウイスキーを発売
シングルモルトウイスキーとしては、まだまだ歴史の浅い銘柄ですが、独特のデザインと広告戦略で、ウイスキー好きの間では話題と強烈な印象をもたらす個性的ブランドでもあります
また、スペイサイド地方特有の甘く、フルーティーで上品な味わいには定評があり、数々のブレンデッドウイスキーのブレンダーたちから、作品の香り付けの中心を担う “TOP DRESSER”として重宝されている銘柄です
ブレンデッドウイスキーの原酒としては、カティサークやフェイマスグラウスのキーモルトとして使われているのが有名です
グレンロセスの歴史
1878年にスコットランドのスペイサイド地方で創業したグレンロセス蒸留所
当時、マッカラン蒸留所を経営していたジェームズ・スチュワート社によって建設されました
100年以上の歴史ある蒸留所ですが、歴史の中で何度も火事により蒸留所が被害を受けており、蒸留所設備は意外と新しく近代的なのが特徴
現在の設備は1982年の大規模改修の際に導入されたものが多く使われています
また、グレンロセスの一番の特徴とも言える、丸みを帯びたボトルは、古くから蒸留所で使われてきたサンプル・ボトルを象ったものです
ラベルには、
「テイスティング・ノート、蒸留年、瓶詰年の他、モルト・マスターのサイン」
という、なかなか芸の細かいデザインもされているので、買ってみたらボトルのラベルは必見ですよ!
グレンロセスの種類
ザ・グレンロセス 12年
シェリー樽で12年以上の熟成をされた原酒が使われています
グレンロセスのラインナップは基本的にシェリー樽のみを熟成に使用しており、これがグレンロセスの特徴である甘く、フルーティーで上品な味わいを生み出しています
シェリー由来の、プラムやビターチョコのようなフルーティでコクのある味わいに、強めのスパイシー感の余韻が楽しめます
シェリー樽熟成のお手本のようなボトルで、1本6000円程度とそこそこに高いけど、食後の優雅なひとときを演出してくれる優秀な銘柄です
ザ・グレンロセス 18年
熟成年数が18年以上の原酒を使用しています
12年では感じられなかった、バニラやカスタード、桃のような芳醇な甘みが加わっており、さらに上質な味わいが増しています
また、お値段も1万8000円ぐらいと、一気に跳ね上がります
この価格帯になってくると、他の蒸留所のボトルでもかなりレベルの高いシェリー熟成ボトルが揃うので、ちょっと積極的に選ぶ理由はないかも・・・
ザ・グレンロセス 25年
グレンロセスのラインナップの最高峰にあたるのがグレンロセス 25年
お値段1本6万円程度ととても高いです
グレンロセスの特徴である、シェリー樽熟成の原酒のみを使用しており、25年もの熟成を経た原酒がぜいたくに使われているので、とても華やかな香りです
食後や寝る前にひとくち飲むだけで、幸せな気分になれること間違いなしです!
まとめ
製造の95%以上をブレンデッドウイスキー製造用の原酒に提供しているため、あまり知名度が高くないグレンロセス蒸留所
2018年より、本格的にラインナップの拡充に取り組み始め、現在躍進中の蒸留所でもあります
また、ラインナップのほとんどがシェリー樽のみを使用しているという、なかなかのこだわりを持った蒸留所で、甘く、華やかで上品な味わいにはウイスキーブレンダーからも定評があります
ちょっとどのラインナップも割高感があって、おいそれと買える値段じゃないけど、シェリー樽熟成のウイスキー好きは一度は飲んでみたい銘柄です!