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ハイニッカの味や種類/復刻版の違い・評価を解説!うまい?まずい?

かつて日本の食卓のほとんどを席巻したというぐらい記録的なヒットを成し遂げたハイニッカ

時代が変わり、次世代のウイスキーにその役目は譲りましたが、

「なるべく安く良いものを」

を体現するハイニッカは、実はかなりのコスパを誇るウイスキーとして現在も根強い人気を維持しています

ということで今回は、そんなハイニッカの特徴、歴史、ラインナップごとの違いを初心者の人にも一から分かるように解説してみようと思います!

 

 

ハイニッカの味や種類/復刻版の違い・評価を解説!うまい?まずい?

 

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引用元:https://www.nikka.com/products/blended/hinikka/

 

ハイニッカとは?

 

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引用元:https://www.nikka.com/storybook/

 

1964年に発売され、当時は1本500円という破格の値段で庶民の食卓の相棒であったハイニッカ

当時はアルコール度数によりウイスキーに等級が振り分けられており、

特級43%以上、一級40%以上43%未満、二級40%未満

と定められていました

そして二級ウイスキーに該当したハイニッカは、上限ギリギリの39%で発売し、低価格ながら本格的な味わいが楽しめるウイスキーとして大ヒットを記録しました

現在は、当時とは製造方法が変わっており、1本1400円ほどの価格となりましたが、

「なるべく安く良いものを」

というコンセプトは、現在のハイニッカでも追求されており、1400円とは思えない味わいには、根強いファンが多くいます

 

ハイニッカの歴史と評価

 

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引用元:https://www.asahibeer.co.jp/agecheck/permission.html?href=https://www.asahibeer.co.jp/products/whisky_brandy/nikkablended/hinikka/

 

1964年、ウイスキー業界では、ライバルのサントリーの一強状態が続いており、特に1本1000円付近の価格帯では、現在も昔も日本で最も売れているウイスキーであるサントリー・角瓶が絶対的な強さを誇っていました

 

 

ということで、サントリー・角瓶と真っ向からぶつかることを避けるため、1本500円というウイスキーとしては破格の価格帯に目をつけたニッカウヰスキー

さすがに1本500円レベルだと、本物のウイスキーを製造することは出来ないので、ウイスキーの原酒にスピリッツ(ブレンド用アルコール)を混ぜてコストカットする手法が取られました

しかし「ひとりでも多くの人に、おいしいウイスキーを飲んでほしい」という思いの下、酒税法の限度の最上限までウイスキー原酒を使用

そして、生まれたのがハイニッカ

1964年は、東京オリンピックが開催され東海道新幹線が開業した年でもあり、世間は好景気の真っ只中

大卒の平均初任給は2万1526円の世の中で、500円という手ごろな価格と、特級や一級に引けを取らない本格的な品質が話題となり、ハイニッカは爆発的なヒットを記録しました

また、「ハイニッカ」という名前は、当時大流行したオーディオ用語の「Hi-Fi」(ハイファイ)から取られており、親しみやすい名前と価格は、庶民の食卓には欠かせない存在となり、今でも多くのウイスキーファンに愛され続けています

 

マッサンこと竹鶴政孝が晩年愛飲していたハイニッカ

 

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引用元:https://www.nikka.com/80th/story/

 

ニッカウヰスキーの創業者で、マッサンこと竹鶴政孝

竹鶴が晩年に、毎晩のように楽しんでいたのは、このハイニッカだと言われています

ちなみに、マッサンはこんな言葉も残しており、

「皆、さぞかし竹鶴は高価なウイスキーを飲んでいるに違いないと思っているだろうが、わしは一番売れているウイスキーを飲むんじゃ!」

と言って、1日に1本ずつハイニッカのボトルを空けていたそうです

当時、ニッカウヰスキーで最も売れている商品であったハイニッカ

その飲みやすさと飽きのこない味わいは、創業者・竹鶴政孝の想いが引き継がれ、現在も1本1400円のウイスキーとしては、かなり上質な味わいを提供しています

 

ハイニッカの種類

 

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引用元:https://shop.sakemuseum.com/SHOP/10797-1.html

 

ハイニッカ

 

 

1989年の酒税法撤廃時に、大幅にブレンドや製造方法をリニューアルし、2020年現在も販売されているボトル

モルトとカフェグレーンのみがブレンドされており、当たり前ですが、かつてのハイニッカのように、スピリッツ(ブレンド用アルコール)などは含まれていません

ウイスキーらしい甘みと渋みのバランスが良く、また樽の木の香りも適度に含まれており、意外と本格的な味わい!

最近はニッカの主力商品であるブラックニッカ クリアに押されて、なかなか販売されているのを見かけなくなりましたが、マニアックな酒屋や田舎の古い酒屋などには置いてあったりします

1本1400円とは思えない、香ばしく軽やかな味わいは「ニッカの良心」と褒めるウイスキー好きも多く、かなりコスパに優れたボトルです!

 

ハイニッカを実際に飲んでみたレビューはこちら!

www.piroriro.com

 

 

ハイニッカ 初号ハイニッカ復刻版

 

 

2015年に限定で販売された、1964年発売当時の味わいを再現した復刻版ボトル

さすがに昔のように、多量のスピリッツ(ブレンド用アルコール)を混入する訳にはいかないので、熟成前の出来立てのウイスキー原酒をスピリッツ代わりに使用し、当時の味わいを極力再現するという工夫がされています

この復刻版で昔のウイスキーを初めて口にした人も多いようで、感想はというと・・・

とても辛くて、全然ウイスキーの味がしない!

という散々な評価が多いボトルですが・・・

かつての日本のウイスキーの味わいを知る歴史的資料的な楽しみ方ができると、意外と高評価の多かったボトルです

決して美味しくはないけど、滅多に飲めない昔のウイスキーの味わいを体験できる珍しいボトル!

 

まとめ

 

最近でこそ、安くて美味いウイスキーといえば、「ブラックニッカ クリア」が有名ですが、元々、ニッカの最強コスパウイスキーの代表格であったハイニッカ

 

 

現在は、1本1400円まで値上げされていますが、相変わらず1400円とは思えない、高いレベルの味わいを実現しているボトルとして、ウイスキー好きからは根強い人気があります

 

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引用元:https://sake.biccamera.com/bs/item/3304645/

 

ちなみに、完全にブラックニッカ クリアがニッカの主力商品になりつつある現在、滅多に酒屋に置いてあることを見かけることはなくなりましたが、田舎の小さな酒屋などにはポツンと置いてあったりします

また、amazonではいつでも買えるので、どうしても飲んでみたい人はamazonで買うのもおすすめ!

「ニッカの良心」と例えられるハイニッカ、1本1400円の予算で買えるウイスキーとしては、かなりレベルが高いので、とにかくコスパの良いウイスキー探している人にはおすすめですよ!