ほぼ世界最北端の蒸留所に位置し、「北の強者」の異名を誇るプルトニー蒸留所
変な形のボトルが特徴で、酒屋で一度見たら忘れないという人も多いのではないでしょうか?
で、この変な形のボトルが印象的なオールドプルトニーですが、実は数々の有名ブレンデッドウイスキーのキーモルトにも使われる、とても個性的で実力あるウイスキー
ということで今回は、そんなオールドプルトニーの特徴、歴史、ラインナップごとの違いを初心者の人にも一から分かるように解説してみようと思います!
オールドプルトニーの味や種類/12年・15年・17年の違いを解説
オールドプルトニーとは?
オールドプルトニーはスコットランドのハイランド地方で造られるウイスキー
バランタインをはじめとした、数多くのブレンデッドウイスキーの原酒として使われることの多いウイスキーで、独特の潮の香りやオイリーさに定評があります
またボトルの形が変わっており、ウイスキー製造には欠かせない蒸留器(ポットスチル)の形をモチーフにしています
長らくブレンデッドウイスキー用の原酒の製造を中心に行っていたため、一般にシングルモルトウイスキーが出回ることは多くありませんでした。しかし、最近は、お手頃な価格で12年や15年熟成のウイスキーが味わえて、続々とファンを増やしています
オールドプルトニーの歴史
ウイスキーのブランド名は「オールドプルトニー」ですが、蒸留所の名前は「プルトニー蒸留所」とちょっとややこしいプルトニー蒸留所
創業は1826年で、スコットランドの中でもかなり歴史ある蒸留所のひとつ
スコットランドでも北端の港町、ピートと岩が多い事で有名なケースネス州ウイックの港を見下ろす高台にあり、『北の強者』の異名を持っています
蒸留所の名前は、当地の発展に貢献した国会議員サー・ウィリアム・プルトニーに由来し、敬意を込めて蒸留所の名前に冠されました
幾度とないオーナーの変遷を経験したプルトニー蒸留所。1995年にインバーハウス社がオーナーとなってからは、1997年に「オールドプルトニー12年」を発売するなど、着実に知名度を上げてきました
ちなみに、2012年にはウイスキー評論家、ジム・マレーの「ウイスキー・バイブル」においてオールドプルトニー21年がウイスキー・オブ・ザ・イヤーに選出され、蒸溜所の知名度が一段と高まりました
オールドプルトニーの種類
オールドプルトニー 12年
オールドプルトニーで最もお手頃なボトル
1本5000円ぐらいで、12年ものウイスキーとしてはちょうど良い値段です
味わいはフルーツの甘酸っぱさと、ピートによる煙の香りが中心で、ほのかに海っぽいしょっぱさも味わえます
スコットランドの海沿いのウイスキーを代表するような味わいで、日本が誇るニッカウヰスキーの余市にも似た系統の味わいなので、余市が高くて手が届かない人には、代わりのお酒としておすすめです!
オールドプルトニー 12年を実際に飲んでみたレビューはこちら!
オールドプルトニー 15年
セカンドフィルアメリカンオークカスクとバーボンカスクで熟成させた原酒をヴァッティングして、ファーストフィルスパニッシュオークオロロソシェリーカスクでさらに熟成させたのがオールドプルトニー 15年
バーボン由来の蜂蜜やバニラのような甘みに、シェリー樽の華やかさやチョコレート、ほのかなスパイス感が味わえます
ひとつ下のラインナップの12年が、煙くさくてしょっぱい印象であるのに対して、シェリーの香りの華やかな味わいが15年の印象
オールドプルトニー 17年
「全くすごいウイスキー。珠玉のウイスキーが出た!」など、ウイスキー雑誌『ウイスキーマガジン』で大絶賛されたことで有名なオールドプルトニー 17年
りんご、バニラ、洋ナシ、シトラスなどのフレッシュで甘酸っぱい味わいを中心に、17年熟成らしい樽の木の香りが宿る力強い味わい
また、とにかく余韻が強く、ビターチョコのような苦みがどこまでも続く、とにかく複雑な味わい
最近はほとんど売っていることを見かけないけど、どこかで1万5000円ぐらいで売られていたら、ぜひ買っておきたいです!
まとめ
甘いのにしょっぱい、他には似たウイスキーがない特徴を持つオールドプルトニー
塩キャラメルみたいな感じで、意外と食後のデザートに飲むと美味しかったりするウイスキーでもあります
また、世界的にも有名な「バランタイン 17年」のキーモルトとしても使われるオールドプルトニーの強い香りはハイボールにしても最適!
フルーツとバニラのような甘酸っぱい香りがするのに、なぜか味はしょっぱいという面白いハイボールが作れます!
ということで、「北の強者」としてウイスキー好きから愛されるオールドプルトニー
ちょっと変わったウイスキー飲んでみたい人には最適ですよ!