すっきりと軽い飲み口なのに、バニラや柑橘の華やかな香りで女性にも人気のウイスキーであるオーヘントッシャン
アルコールの刺激が苦手な人でも比較的飲みやすいタイプで、ウイスキー初心者の人にもおすすめです!
ということで今回は、そんなオーヘントッシャンの特徴、歴史、ラインナップごとの違いを初心者の人にも一から分かるように解説してみようと思います!
オーヘントッシャンの味や種類/12年・スリーウッド・アメリカンオークの違いを解説
オーヘントッシャンとは?
オーヘントッシャンはスコットランドのローランド地方にある蒸留所
かつては数十もの蒸留所があったローランド地方ですが、現在は数えるほどしか残っておらず、オーヘントッシャンもそんなローランドの数少ない蒸留所のひとつです
ローランドの蒸留所は伝統的に「3回蒸溜」という製法を行っており、オーヘントッシャンは現在も3回蒸留の味わいを楽しめる数少ないスコッチ銘柄
マイルドでライトな飲み口は、誰にでも飲みやすい万人受けするウイスキーです
オーヘントッシャンの製造場所
スコットランド随一の大都市・グラスゴーから北西に16kmほどの場所にオーヘントッシャン蒸留所は位置します
グラスゴーから近いこともあり、観光にも便利で、モダンでおしゃれな外観の蒸留所としても有名です
蒸留所の見学コースは、観光スポットになっており、ウイスキー造りの工程を楽しく学べます。また蒸留所でしか飲めないレアなウイスキーを試飲することもできるので、もしグラスゴーに行く機会のある人は、オーヘントッシャン蒸留所に行くのおすすめですよ!
オーヘントッシャンの歴史
創立は諸説ありますが、1823年ごろに、ジョン・ブロックという人物が作ったと言われているオーヘントッシャン蒸留所
当初は違う名前の蒸留所でしたが、1834年に買収されたことを機に、オーヘントッシャン蒸留所へと名称を変更します
ちなみに、オーヘントッシャンという名前は、ゲール語で「野原の片隅」という意味
その後、第二次世界大戦時には、大都市・グラスゴーに近かったことから、蒸留所がドイツ軍の空襲を受けてしまい、熟成中のウイスキーが流れ出し、近くを流れるクライド川がウイスキー色になったという逸話もあります
ちなみに蒸留所がドイツに空襲されたことを結構根に持っているようで、
蒸留所の敷地内にある小さな池は空襲の時の穴のせいで出来た!
と社内では言い伝えられているらしいけど、実際は戦前から存在している池です
1994年からは、日本のサントリー傘下に入り、安定した経営を行っています
オーヘントッシャンの製法
オーヘントッシャンのウイスキー造りの特徴はなんといっても「3回蒸留」
スコッチウイスキーでは、「2回蒸留」が一般的ですが、オーヘントッシャンがあるローランド地方の蒸留所や、スコットランドのお隣・アイルランドでは、「3回蒸留」を行います
蒸留回数が1回増えることで、余計な不純物や雑味が取り除かれ、マイルドで軽い飲み口のウイスキーが出来上がります
また、2回蒸留よりもだいたい10%ぐらい、アルコール濃度が高くなります
オーヘントッシャンの種類
オーヘントッシャン 12年
オーヘントッシャンのラインナップで最も中心的なボトル
3回蒸留のライトな飲み口が何よりもの特徴で、人によっては薄い!と思うかも・・・
蜂蜜、オレンジ、カラメルのような甘さと酸味が味わいの中心で、他の銘柄に比べるとかなり味は弱い印象
あまりお酒得意じゃない人や、ウイスキーの酒臭さが苦手な人にはおそらくぴったり!
オーヘントッシャン スリーウッド
「スリーウッド」の名前通り、
の3種類の原酒を使用したのがこれ!
12年のほのかに甘いライトな印象とは対照的に、シェリーとペドロヒメネスの華やかでスパイシーな香りがプラスされており、味わいが強めになっています
ビターチョコの苦みや、樽由来のバニラのような香ばしい香りが味わいの中心で、甘い印象が強い12年とはまた異なった味わいのボトルです
オーヘントッシャン アメリカンオーク
ファーストフィルのバーボン樽の原酒を使用したボトル
バーボン特有のバニラのような甘みと木の香りを存分に楽しむことができ、まるでナッツやクッキーのような香ばしさを感じられます
味わいが弱い12年に、木の香りとナッツの香ばしさが加わったイメージ
まとめ
現在は数少ないローランド地方の蒸留所のひとつであるオーヘントッシャン
大都市グラスゴーからのアクセスも便利なので、スコットランド観光に行ったら必ず立ち寄りたい蒸留所の一つでもあります
また、オーヘントッシャンの伝統の3回蒸留による、ライトで飲みやすい味わいはウイスキー初心者の人にもおすすめ!
ウイスキー飲んでみたいけど、あまりアルコールが辛いのは嫌だな・・・という人は、オーヘントッシャンからチャレンジしてみると、ウイスキー好きになれるかもしれませんよ!