煙くさい独特の香りに魅了される人が多くいる、一部の地方で造られるスコッチウイスキー
主にアイラ島という離島で造られるウイスキーが、スモーキーな煙の香りが強いことで有名です
そんな煙くさいウイスキー好きの人におすすめしたい隠れた実力派ボトルがビッグピート
様々な蒸留所のウイスキーを混ぜているヴァッテドモルトウイスキーでありながら、強烈なピートの香りは残した、なかなかに個性的なボトルです
ということで今回は、そんなビッグピートの特徴、歴史、ラインナップごとの違いを初心者の人にも一から分かるように解説してみようと思います!
ビッグピートの味や種類/違いを解説
ビッグピートとは?
アイラ島を中心に様々なスコットランドの蒸留所のウイスキーがブレンドされているビッグピート
様々な蒸留所のウイスキーが混ぜられているので、一見すると、ブレンデッドウイスキー?と思う人もいるかもしれませんが、ビッグピートはヴァッテドモルトいスキーという種類にあたります
というのも、とうもろこしを原料とするグレーンウイスキー を一切使用していないのがビッグピートの一番の特徴!
混ぜ合わさせられる原酒は、全てスコットランドの蒸留所で造られた、大麦を原料とするモルトウイスキーだけとなっています
ということで、グレーンウイスキー とモルトウイスキーをブレンドしたブレンデッドウイスキーではなく、モルトウイスキーだけを混ぜ合わせたヴァッテドモルトウイスキーであるビッグピート
ピートの香りの強いウイスキーばかりを選抜して混ぜているので、煙の香りが大変強い超個性的な味わいとなっています
ビッグピートの製法
ビッグピートに使われる原酒は主に4種類
全てアイラ島にある蒸留所で、ボウモア、カリラ、アードベッグはスコッチウイスキー好きなら知らない人はいないほど。と言えるぐらい、超有名蒸留所です
そんな中で、なんだか一つだけ聞いたことない蒸留所が、ポートエレン蒸留所
1825年にアイラ島で創業したポートエレン蒸留所は、1983年に閉鎖してしまいました
しかし、当時製造した原酒が今も一部取引されており、年々原酒の数が少なくなっていることから、近年はかなりの高値で取引される伝説のウイスキーです
そんなポートエレン蒸留所で造られた原酒も使用されているビッグピート
ほぼ間違いなく、近い将来はポートエレンの原酒は使われなくなるはずなので、ポートエレンに思い入れのある人は、現行のビッグピートを今のうちに飲んでおきましょう!
ビッグピートの種類
ビッグピート
ビッグピートの最も主要なボトルで、おそらくほとんどの人が買うのもこれ!
ウイスキー評論家として有名な、ジム・マーレイが96点と超高評価をしたのもこのボトルで、世界中で人気のボトルとなっています
味わはアイラモルトらしい強烈な煙の香りが楽しめますが、ラフロイグやアードベッグほど強くはありません
またボウモア由来のビターチョコのような心地よい苦み、カリラ由来の洋ナシのようなフルーティな酸味、アードベッグ由来のとにかく強い煙の個性など、それぞれの原酒の良いところをうまく取り入れた、とてもレベルの高いボトル
また、貴重なポートエレン蒸留所の原酒も入っていることから、ウイスキーマニアはぜひ今のうちに飲んでおきたい1本!
アイラ島の蒸留所それぞれの個性が詰まっており、またアイラらしい潮っぽい味わいも加わるビッグピート。アイラモルトファンはもちろんのこと、煙くさいウイスキーが好きな人には、ぜひおすすめしたい1本です!
まとめ
2009年に誕生して以来、貴重なポートエレン蒸留所の原酒が使用されているということで、ウイスキー好きの間では話題になったビッグピート
スモーキーでアイラの海の香りという、アイラ島のウイスキーを象徴するような味わいで、アイラモルトファンは必見です!
またそれぞれの蒸留所が発売するシングルモルトウイスキーが、それぞれの個性を前面に押し出しているのに対して、ビッグピートは4つの蒸留所の良いところをうまく受け継いでいるので、意外と飲みやすい!
煙の香りは強いけど、余計なクセなどは全くない、意外と万人受けするウイスキーでもあります!
なんだかふざけたデザインのボトルで、ちょっとこのウイスキー大丈夫?って思う人もいるかもしれないけど、味は超本格派なビッグピート!
煙くさいウイスキーに初めて触れてみる人や、一通り飲んだアイラマニアにもおすすめの1本です!