1934年の誕生以来、ニッカウヰスキーの聖地として、多くの人が足を運ぶ、北海道の一大観光地となっています
そしてそんな余市蒸留所の名前を冠したウイスキーが「シングルモルト余市」
良い意味で日本のウイスキーらしくない、クセのある力強い味わいは多くのウイスキー好きから一目置かれる銘酒です
ということで今回は、そんな余市の特徴、歴史、ラインナップごとの違いを初心者の人にも一から分かるように解説してみようと思います!
シングルモルト余市の味や種類/10年・12年・15年・20年の違いを解説
余市とは?
名前の通り、北海道・余市にあり、ドラマ『マッサン』を見ていた人は、物語終盤に登場する、マッサンの夢が詰まった蒸留所という記憶がある人も多いのではないでしょうか?
日本のウイスキーの中では、かなりクセが強いウイスキーで、本場スコットランドのウイスキーのよく似ていると言われています
煙くさいピートの独特な香りが「余市」の特徴で、サントリーの山崎や白州には感じられないとても個性ある香りを楽しめます
ピートについて詳しく知りたい人はこちらの記事!
余市蒸留所とは?
JR小樽駅から電車に乗って、約30分ぐらいで到着するJR余市駅
JR札幌駅からは約1時間ぐらい、新千歳空港からは約1時間半ぐらいで来ることができます
そんな余市蒸留所、JR余市駅の改札ほぼ目の前にあるので、駅からは徒歩1分ぐらいで到着!
ちなみに、蒸留所までの道は、竹鶴政孝の妻、リタにちなんで「リタロード」と名付けられています
ここ余市が蒸留所建設の地に選ばれた理由は、スコットランドに気候や風土がよく似ていること
竹鶴は自身がウイスキー造りを学んだスコットランドと、できるだけ同じ気候の場所に蒸留所を造りたいと考えていました
また、モルトウイスキーには欠かせない原料である「大麦」や、ウイスキーのスモーキーな香りを出すための「ピート(泥炭)」が余市付近に豊富にあったことも、蒸留所の建設を大きく後押ししたと言われています
余市の歴史
1989年の発売以来、国内のみならず海外でも人気が広がっており、2001年にはイギリスのテイスティング大会(WWA)で「シングルカスク余市10年」が最高得点を叩き出して一気に有名になりました
そして、2014年にはイギリスのISCで「シングルモルト余市12年ウッディ&バニリック」が金賞を獲得
このように世界中に人気が広まったことで、需要が急増してしまった余市。現在は深刻な原酒不足に悩まされ、ラインナップを減らしたり、休売することで、原酒の回復を待っています
余市の種類
シングルモルト余市
2020年現在、販売されている唯一の余市がこれ!
ノンエイジのボトルで、1本4200円ぐらいで買えます。しかし、定価で売っているのは幻レベルで、唯一のラインナップであるこのボトルですらどこにも売っていません
日本のウイスキーとしては珍しい味わいである、力強い煙の香りが漂う余市
ほのかに塩味も感じることができ、まさにスコットランドのキャンベルタウン地方やアイランズ地方のウイスキーにそっくりな味わいです
また、原料の麦芽由来の甘さとフルーティな香りが絶妙に合わさり、余韻に残る樽の木の香りと煙の香りが心地よい味わい
1本4200円で買えたら超ラッキー!レベルでとても完成度の高いウイスキーです
まとめ
現在、ノンエイジのボトルを1本残すのみで、ラインナップのほとんどが休売中の余市
だいたい2025年ぐらいには回復すると言われていますが、日に日にジャパニーズウイスキーの人気が高まる現在、もしかしたらしばらくこの状態が続くかもしれません
また、余市蒸留所の売店に行ってみると、蒸留所限定ウイスキーをはじめ、色々と珍しいウイスキーが売っているので、もしどうしても余市が欲しい人は、北海道の蒸留所に行ってみるのがおすすめ!
ちなみに筆者は蒸留所限定販売のニッカ アップルブランデー 弘前がかなり好き!ウイスキーじゃないけど、りんごの香りがまるで香水のように広がりとても美味しいです!
ということで、余市の紹介でした!余市蒸留所はウイスキーとニッカの歴史を学ぶには最高の場所なので、北海道観光行ったら立ち寄るの必須ですよ!