バーボンウイスキーのイメージといえば、バニラやキャラメルのように甘い風味と焦げた樽由来の香ばしい味わいが特徴です
そんなバーボンの中でも、ピリッ!と辛口で通好みの味わいで有名なのがワイルドターキー!
万人受けする甘くてライトな味わいとは言い難いけど、アイゼンアワーはじめ、多くの歴代アメリカ大統領が愛飲したことでも有名な格式高いバーボンウイスキーでもあります
ということで今回は、そんなワイルドターキーの特徴、歴史、ラインナップごとの違いを初心者の人にも一から分かるように解説してみようと思います!
ワイルドターキーの味や種類/8年・13年・レアブリード・ライ・スタンダード・ケンタッキースピリットの違いを解説
ワイルドターキーとは?
ワイルドターキーはアメリカのケンタッキー州ローレンスバーグで造られているバーボンウイスキー
「とうもろこしを51%以上使用する 」というバーボンウイスキーのルールを守りながら、極限までライ麦の比率を高めた、他のバーボンにはないかなり個性的なウイスキーです
ライ麦の比率を高めていることで、ピリッとしたスパイシーでドライな味わいを実現しており、独特の香り高い風味は世界中に熱狂的なファンが存在する銘柄
なぜか歴代のアメリカ合衆国大統領に愛飲者が多いバーボンとしても有名で、特にアイゼンハワー、ルーズベルト、ケネディがお気に入りだったウイスキーというのはワイルドターキーの有名エピソードとなっています
ワイルドターキーの歴史
1869年にケンタッキー州ローレンスバーグに創業したワイルドターキー
元々はケンタッキー州でコーヒー、紅茶や酒類の販売を行っていたトーマス・リピーという人物により設立されました
そんなワイルドターキーの名前が一躍有名になったのは、創業から20年近く経った1893年
シカゴで開催されたワールド・フェアで「ケンタッキーを代表するバーボンウィスキー」に選ばれ、これがワイルドターキーの名を全米に広げるきっかけとなりました
また1920年から13年間に渡って実施された禁酒法時代は、元々食料品店を営んでいた経験から、ウイスキー製造を取りやめ、食品卸業者として困難を乗り越えました
またなんとか禁酒法を乗り切った後は、ウイスキー業に専念し、現在はイタリアの大手酒類メーカーカンパリ・グループの一員として、バーボンウイスキー造りに励んでいます
ワイルドターキーの製法
ワイルドターキーの特徴は、なんと言っても、
とうもろこしの原料比率を極力下げて、ライ麦の使用率をギリギリまで高めていること
これにより、他のバーボンウイスキーとは一味違う、香り高いフレーバーのウイスキーとなっています
また、原料の風味と味わいを何よりも重視しているワイルドターキー
風味を最大限に引き出すために、アルコールの度数を極力下げて製造を行うという、かなり独特な製法を採用しています
バーボンウイスキーのルールでは、「蒸溜の際のアルコール度数を80度以下とする」となっていますが、ワイルドターキーのアルコール度数は60〜65度程度と、かなり基準を下回る値で製造を行います
これにより、原材料の穀物の豊かな香りを最大限に引き出し、ワイルドターキー独特の香り高い味わいが実現されています
また、原料は、とうもろこしは地元ケンタッキー州産、ライ麦はドイツ産など、自社で定めた極めて高い水準を満たしたもののみを使用しており、とにかく素材の風味に何よりこだわるワイルドターキー
ちなみにワイルドターキーのこだわりの強さが現れているエピソードとして、生産したウイスキーは全て2年間サンプル保存しており、万が一トラブルが発生した際の調査に備えているというのは有名な話
豊かな風味と他のバーボンには無いコクの強さ、そして徹底した品質管理にこだわるワイルドターキーは、歴代大統領に愛されるのも納得の完成度の高いウイスキーとなっています
ワイルドターキーの種類
ワイルドターキー スタンダード
ワイルドターキーのラインナップで最もお求めやすいボトルがこれ!
6年、7年、8年熟成の原酒をブレンドしており、価格が抑えめになっています
ただ、安いワイルドターキーだからといってあなどることなかれ!
2011年にはIWSCにて金賞、2013年にはSWSCにて銀賞を受賞した実績のある実はすごいボトル!
手頃にワイルドターキーの味わいを楽しむにはもってこいの入門的ボトルです!
ワイルドターキー スタンダードを飲んでみたレビューはこちら!
まずい?ワイルドターキースタンダードをレビュー!8年との違いも! - 最愛の彼女に浮気された男の努力記
ワイルドターキー 8年
ワイルドターキーのラインナップで最も中心的なおすすめボトルがこれ!
アルコール度数50%とかなり高めの度数でありながら、不思議と繊細な味わいで飲みやすいとても完成度の高いボトル
バニラやキャラメルのような程よい甘みと、重厚でガツン!とくるスパイシーでドライな味わいのバランスが絶妙で、これぞワイルドターキー!と言える、とても香り高い風味を楽しめます!
1本3000円ぐらいと、他のバーボンウイスキーブランドに比べると、ちょっと高いけど、値段の価値は間違いなくあるおすすめバーボンです!
ワイルドターキー 8年を飲んでみたレビューはこちら!
【おすすめ】ワイルドターキー8年をレビュー【フツーにうまい】 - 最愛の彼女に浮気された男の努力記
ワイルドターキー 13年
13年以上熟成した原酒を使ったワンランク上のワイルドターキーがこれ!
バニラやキャラメルのような甘み、穀物のドライな味わい、焦げた樽由来のビター感がさらに強まっており、長期熟成ウイスキーらしい風格ある味わいとなっています
また、バーボンウイスキー特有の接着剤のようなエステリーな香りは抑えられているので、かなり飲みやすい!
1本7000円ぐらいと、バーボンウイスキーにしてはありえないぐらい高いけど、他にはない上品で繊細な味わいが楽しめるプレミアムバーボンウイスキーです!
ワイルドターキー レアブリード
ボトリング前のウイスキーでは一般的な加水によるアルコール度数調整が一切行われていないワイルドターキー レアブリード
樽から取り出した原酒がほぼそのままボトリングされているので、58.4%とかなりのアルコール度数です
しかし同時に、ワイルドターキー独特の風味も失われることなく、そのままボトリングされており、ワイルドターキーの本質を知るにはもってこいのボトル!
生産量が限られており、ボトル1本1本にラベルナンバーが与えられている、かなりプレミア感がある、マニア好みのワイルドターキーです
ワイルドターキー ケンタッキースピリット
ワイルドターキーのラインナップで最上位に位置するボトルがワイルドターキー ケンタッキースピリット
8年以上熟成した原酒樽の中でも、特に出来の良い樽を選別して使用しており、ボトルに入る原酒は単一の樽から取り出した原酒のみを詰めるシングルバレルとなっています
ワイルドターキーのフラッグシップの味わいにふさわしいとても重厚で複雑な風味を実現しており、まさにバーボンウイスキーの真骨頂と言える味わい
ワイルドターキーが好きな人は、必ず一度飲んでみるべきおすすめボトルです!
ワイルドターキー アメリカンハニー
ワイルドターキーに使われる原酒に蜂蜜をブレンドしたのがワイルドターキー アメリカンハニー
蜂蜜による甘みが、バーボンウイスキーのバニラやキャラメルのような風味と絶妙にマッチングしており、誰にでも飲みやすい滑らかな味わいとなっています
アルコール度数35%程度とかなり低いので、ストレートはもちろん、ロック、ハイボールなど幅広い飲み方に対応できる万人受けするワイルドターキーです
ワイルドターキー ライ
ワイルドターキーの隠れた裏の顔的ボトルがこれ!
とうもろこしを主原料とするバーボンウイスキーのルールを外れて、逆にライ麦比率を51%以上にした、ダークホース的なボトル
元々、ライ麦にとてもこだわりのあるワイルドターキーが作ったライウイスキーなので、とことんライ麦のスパイシーでドライな風味を楽しめます
バーボンウイスキーに比べると特徴は薄く感じるけど、ライ麦のスペシャリストであるワイルドターキーのこだわりが詰まったボトルは、ワイルドターキー好きには必見です!
ワイルドターキー ライを飲んでみたレビューはこちら!
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まとめ
バーボンウイスキー特有の甘さが控えめで、ドライで辛口なワイルドターキー
決して万人受けするバーボンとは言えないけど、ハマる人はきっとどハマりする通好みの銘柄です
値段も他の銘柄に比べるとちょっとお高めだけど、バーボンウイスキーの味わいの真骨頂を知るにはもってこいの銘柄
アイゼンハワー、ルーズベルト、ケネディなど数多くの歴代大統領にも愛されたワイルドターキー
バーボン好きならぜひ一度は飲んでみたいおすすめウイスキーですよ!
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ワイルドターキーの一番お買い得なラインナップ!ちょっと味が薄いので筆者個人的にはもう1000円プラスしてワイルドターキー 8年買った方がおすすめ!
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これはうまい!!!1本3500円で一見高いと思うけど、同価格帯の中では頭ひとつ抜けてる超本格バーボン!予算3000円台でバーボン買うなら真っ先におすすめ!
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ライ麦を原料にしたちょっと異質のワイルドターキー!ぶっちゃけ味が薄いのであまりおすすめはしません・・・
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だいたい1本3行ぐらいで簡単にまとめてみたのでレビュー読むの面倒な人におすすめ!