ニッカウヰスキーの2つある蒸留所の一つである宮城峡蒸留所
宮城県仙台市の森の中にあり、豊かな自然に囲まれた風光明媚な外観が特徴の蒸留所です
また、ニッカの蒸留所というと余市蒸留所が有名すぎて影に隠れがちですが、実はニッカのウイスキーの風味には欠かせない役割を果たしている宮城峡蒸留所
力強くクセのある余市蒸留所の原酒とは対照的に、華やかなで上品な風味が宮城峡蒸留所で造られたウイスキーの特徴です
ということで今回は、そんな宮城峡の特徴、歴史、ラインナップごとの違いを初心者の人にも一から分かるように解説してみようと思います!
シングルモルト宮城峡の味や種類/10年・12年・15年の違いを解説
宮城峡とは?
宮城県仙台市にある宮城峡蒸留所は、ニッカウヰスキーが全国に2つ持つ蒸留所のひとつ(もう一つは北海道・余市蒸留所)
「余市」のスモーキーでクセのある味わいとは対照的に、華やかな味わいが「宮城峡」の特徴
ウイスキーのちょっと詳しい人からは、スコットランド・スペイサイド地方のウイスキーによく似た特徴だと言われています
決して個性が強いウイスキーではないけど、フルーティでほんのり甘く絶妙なバランスの良さを兼ね備えた宮城峡の原酒は、実はかなり香り高い香味が隠れているマニア好みのウイスキーだったりします
宮城峡蒸留所とは
仙台市中心部から、西に約20kmほどの、仙台市・新川という場所にある宮城峡蒸留所
近くには、宮城有数の名泉として有名な作並温泉があります
また、ほぼ宮城県と山形県の県境に位置しているため、山形からのアクセスも便利です
蒸留所付近は、山と森に囲まれたとても自然豊かな場所で、冬はかなりの雪が積もる場所
また、年間を通して霧に包まれることも多く、かつてマッサンこと竹鶴政孝が修行したスコットランドの気候によく似ていると言われています
宮城峡蒸留所の歴史
ニッカウヰスキーの2番目の蒸留所の建設地候補が探されたのは、日本高度成長期の1964年ごろ
マッサンこと竹鶴政孝は、以下の条件に合致する蒸留所建設地を探すため、東北地方のあちこちを視察していました
- 北海道より南であること(余市蒸留所がある為)
- 平坦な土地であること
- 付近に水質の良い河川があること
そして、候補地の一つである、仙台市・新川に立ち寄った時、ふと近くを流れる新川川(にっかわがわ)の水で、ブラックニッカの水割りを作ってみたところ、とても美味しいウイスキー水割りになり、即決でこの場所にニッカウヰスキー第2の蒸留所が建てられることが決まりました
ちなみに、竹鶴は後日、自身が水割りを作った川の名前が「新川川(にっかわがわ)」だと知り、ニッカウヰスキーと名前が似ていたことに、大変驚いたと言われています
宮城峡の種類
シングルモルト宮城峡
2020年現在販売されている唯一の宮城峡
ノンエイジのボトルで、定価は1本4200円。ただ、売っていることを見かけることはほぼありません
りんごや洋ナシのようなフルーティで甘い香りを中心に、後味には樽由来のバニラのような香ばしい香りを楽しめる宮城峡
スコットランドのスペイサイド地方のウイスキーにそっくりな、とても上品で華やかな味わいが特徴です
また甘いだけではなく、余韻にはほのかにビターな味わいも感じられ、とにかく複雑な味わい
クセと個性の強い余市の影に隠れがちですが、ニッカウヰスキーの真価が分かるとても完成度の高いボトルです
まとめ
軽い飲み口ながら、上品で華やかな香りをまとい、とても飲みやすいウイスキーである宮城峡
原酒不足で滅多に売っていることは見かけませんが、1本4200円のウイスキーとしてはかなりコスパの高いウイスキー
ちなみに、仙台の宮城峡蒸留所に実際に行くと、蒸留所限定ウイスキーや珍しいウイスキー売っていることも多いので、通販で割高なボトル買うなら、宮城峡に行ってみるのおすすめ!
宮城峡蒸留所の限定ボトルだけでなく、余市などの限定ボトルも置いてあり、しかも定価で買える!
ウイスキー好きにはたまらない観光スポットで、おすすめですよ!