1946年の戦後間もない日本に生まれ、70年以上に渡って愛され続けているウイスキーといえばトリス
現存するウイスキー銘柄の中でも屈指の歴史を誇るトリスは、常に日本のウイスキー界を引っ張り続けてきた、実はすごいウイスキーでもあります
ということで今回は、そんなトリスウイスキーの特徴、歴史、ラインナップごとの違いを初心者の人にも一から分かるように解説してみようと思います!
トリスウイスキーの味/エクストラの違い・歴史・評価を解説!まずい?
トリスウイスキーとは?
1946年の日本、敗戦直後でボロボロの国内でトリスウイスキーは
「安くて美味しいウイスキー」を日本の世の中へ
のコンセプトの下で造られました
当時は、失明の危険のあるメチルアルコールなども市場に出回っていた時代で、安心して飲める美味しいウイスキーとして、トリスは瞬く間に日本中の人気商品となりました
トリスウイスキーの発祥
サントリー公式には、現在のトリスの歴史は終戦直後の1946年から始まったということになっていますが、実は「トリス」という名前のウイスキーは、1919年(大正8年)に誕生していました
しかし、中身が現代のトリスとはまるっきり別物なので、この戦前の「トリス」はほぼなかったことにされています・・・
そんな大正時代に生まれたトリスは、とてもじゃないがウイスキーとは言えない!
一言で言うと、とてもヤバいお酒でした・・・
というのも、サントリー創業者の鳥井信治郎が国内初のウイスキーを販売しようと思い立ち、海外からウイスキーの原酒を購入したら、粗悪なウイスキーもどきスピリッツを送りつけられてしまいました・・・
ちなみに、これウイスキーの成分すらほとんど含まれていない模造アルコールで、とてもじゃないが商品にすら出来ないようなレベル・・・
で、売り物にもならないので、しょうがなく当時のサントリーの人気商品であった「赤玉ポートワイン」の樽に入れて放置しておいたら、数年後・・・
なんかウイスキーっぽい香りのするお酒が出来てた!
ってことで、そのウイスキーっぽいお酒を水で薄めて売られたのが初代トリス!
発売されると、初代トリスはそれまで日本では味わったことのない珍しいお酒ということで、瞬く間に売り切れてしまいました
ちなみに、そもそも原酒にウイスキーの成分が含まれていないので、このトリスは創業者・鳥井の勘違いだった・・・というのが現在の定説
しかし、この初代トリスの成功のおかげで、本格的ウイスキー造りに取り組む決意を決めた鳥井信治郎
この後すぐに、日本初のウイスキー蒸留所である山崎蒸留所の設立に取り組み、初代トリスはサントリーと日本のウイスキーの歴史が始まるきっかけとなりました
戦後以降のトリスウイスキーの歴史!トリス=まずい酒?
ということで、とてもじゃないがウイスキーと呼べるお酒ではなかった戦前のトリス
1946年から発売された現在の流れを汲むトリスは、ウイスキー原酒が5%含まれており、なんとかウイスキーと呼べるお酒となりました
ちなみに、原酒100%が当たり前の現在のウイスキーからすると、かなり低い割合ですが、有毒な工業用アルコールや危険な密造酒も出回っていた当時としては、トリスはかなりマシなお酒でした
そして、時代が進みウイスキー原酒の比率が10%まで高められたトリス
なんだかんだ酒税法が改正される1989年まで、トリスはウイスキー原酒を安価なアルコールで薄めたお酒として販売されていました
しかし、90年代からはウイスキー原酒100%の正真正銘のウイスキーとなって、品質を大幅に向上します
もしも、トリス=まずい偽物というイメージがある人は、ここ最近のトリスのボトル飲んだら、もしかしたらイメージ変わるかも・・・?
トリスウイスキーのCMキャラクターのイラストについて
トリスウイスキーのラベルやCMに登場するキャラクターは「アンクルトリス」という名前のおじさん
1958年に、柳原良平によって生み出されたキャラクターで、意外とこと細かにキャラ設定がされており、
職業はサラリーマン、趣味は野球。お酒といえばウイスキー、特にハイボールが好き。妻は和服の似合う美人で、とても愛妻家。すこしエッチだけど、正義感が強い。しかし小心者。 無表情な方だが、実は繊細な性格
このようにどこか親しみやすい可愛らしいおじさんとして、登場以来愛され続けています
また、最近は「ト・ト・トリスの…」のTVCMでも有名で、サントリーでも屈指の認知度の高いCMとなっています
トリスウイスキーの種類
トリス クラシック
トリスのラインナップで最も中心的なボトルがトリス クラシック
山梨・白州蒸留所で熟成されたシェリー樽原酒を中心にブレンドが行われており、1本1000円以下の安いウイスキーとは思えない奥行きあるオイリーな味わいが特徴です
カラメル、バニラ、青りんごのような爽やかでまろやかな甘みを楽しむことができ、1本800円程度で自宅で気軽に楽しめるウイスキーとして人気のボトルです!
トリス クラシックを実際に飲んでみたレビューはこちら!
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トリス エクストラ
2009年ごろ、サントリーの主力商品である角瓶の原酒が足りなくなり、そんな危機を乗り越えるためにトリスのラインナップの拡充が行われました
その拡充の一環として生まれたのがトリス エクストラ
ハイボールで割ることを前提に造られており、通常のトリスに比べて薄く爽やかな味わいとなっています
また、角瓶の流通が減った当時、居酒屋でも角ハイに変わってトリハイが生まれるなど、サントリーの危機を救ったとも言えるのがトリス エクストラ
味が薄く、アルコールの刺激が強めなので、ストレートやロックで飲むのにはあまり適していません・・・
トリス エクストラを実際に飲んでみたレビューはこちら!
意外とうまい!?トリスエクストラをレビュー!【クラシックと飲み比べ】 - 最愛の彼女に浮気された男の努力記
トリスハイボール
トリスウイスキーをベースに、缶を開けるだけで手軽にハイボールが味わえるように造られたトリスハイボール
レモンの風味もしっかりとトッピングされており、お店で飲めるトリスハイボールを自宅でも気軽に楽しむことができます
サントリーからは、角瓶をベースにした角ハイボール缶も販売されていますが、角ハイよりも薄くてすっきりとしていて飲みやすいのが特徴です!
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まとめ
戦後まもない混乱期の日本から70年以上に渡って愛されてきたトリス
また、大正時代に造られた「トリス」という名前のお酒は、日本のウイスキーの歴史のはじまりを作ったお酒とも言えます
今では世界五大ウイスキー産地のひとつとなった日本ですが、そんな歴史の1ページを作り出したトリス
ちょっとストレートやロックで飲むにはキツいかもしれないけど、ハイボールで飲むと色々な料理に合わせやすくて、案外美味しいですよ!
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だいたい1本3行ぐらいで簡単にまとめてみたのでレビュー読むの面倒な人におすすめ!