「ウイスキー」とひとくくりに言っても、 シングルモルトウイスキーやらブレンデッドウイスキーやら、何が違うのかよく分からないという初心者の方も多いのではないでしょうか?
そんな人のために、今回はウイスキーの違いを9種類に分けて、初心者の人にもわかりやすく解説してみました!
ウイスキー初心者の人はもちろんのこと、ウイスキー通の人も全部説明できるか確認のつもりで読んでみませんか?
【初心者向け】全部言える?ウイスキーの違い9種類とおすすめ銘柄
モルトウイスキー
大麦麦芽(モルト)のみを原料に使用し、単式蒸留器(ポットスチル)で蒸留したものをモルトウイスキーと呼びます
これから紹介するいくつかのウイスキーはモルトウイスキーを原酒として派生したもので、
一つの蒸留所だけで造られたモルトウイスキーは「シングルモルトウイスキー」
複数の蒸留所で造られたモルトウイスキーをブレンドしたものは「ブレンデッドモルトウイスキー」
グレーンウイスキーとモルトウイスキーをブレンドしたものは「ブレンデッドウイスキー」というように、様々なウイスキーのもととなるウイスキーでもあります
グレーンウイスキー
とうもろこしや小麦などを中心に、様々な穀物を原料とし、連続式蒸留器で蒸留させたものをグレーンウイスキーと呼びます
単式蒸留器に比べて、連続式蒸留器は大量生産が可能で、安価に高アルコールのウイスキーを造れるという特徴があります
ただ、原料の風味はあまり残らず、特徴がない味わいのウイスキーなので、ほとんどそのまま飲むことはありません。ほとんどはモルトウイスキーとグレーンウイスキーを混ぜ合わせるブレンデッドウイスキーの原酒として使用されます
グレーンウイスキーのおすすめ銘柄
シングルモルトウイスキー
モルトウイスキーのうち、一つの蒸留所だけで造られたウイスキーをシングルモルトウイスキーと呼びます
製造方法によって全く別のお酒と思うほど、それぞれの蒸留所ごとの個性が表れており、一般にウイスキーの楽しみは、このシングルモルトウイスキーの違いを味わうことにあると言われています
単式蒸留や長期間の熟成など、製造に手間がかかり大量生産ができないので、価格は高めで、ブレンデッドウイスキーでやバーボンウイスキーに比べてとっつきにくい印象があります
ブレンデッドモルトウイスキー(ヴァッテドモルトウイスキー)
モルトウイスキーのうち、複数の蒸留所で造られたウイスキーをブレンドしたものをブレンデッドモルトウイスキー(ヴァッテドモルトウイスキー)と呼びます
下で紹介するブレンデッドウイスキーと一見似ていますが、ブレンデッドウイスキーがモルトウイスキー+グレーンウイスキーというように、原料が異なるウイスキーを混ぜ合わせるのに対して、ブレンデッドモルトウイスキー(ヴァッテドモルトウイスキー)は大麦麦芽を原料とするウイスキーのみを混ぜ合わせたものを指します
ブレンデッドモルトウイスキー(ヴァッテドモルトウイスキー)のおすすめ銘柄
ブレンデッドウイスキー
モルトウイスキーとグレーンウイスキーを混ぜ合わせたものをブレンデッドウイスキーと呼びます
個性が強いモルトウイスキーに、ライトな飲み口が特徴のグレーンウイスキーを混ぜ合わせて、万人受けする味わいを目標にブレンダーと呼ばれる専門家が調合を行っています
ウイスキーメーカーが蒸留所から大量に原酒を買い付けていることと、比較的安価なグレーンウイスキーが混ぜられていることで、手頃な価格で高品質なウイスキーが飲めることが特徴です
ブレンデッドウイスキーのおすすめ銘柄
バーボンウイスキー
アメリカのケンタッキー州で造られる、とうもろこしを主原料とするウイスキーをバーボンウイスキーと呼びます
樽の内側を火で炙り焦がしたものを使用するという特徴があり、これにより独特の甘い味わいと熟成年数の短縮化が実現しています
当初はケンタッキー州バーボン郡で造られるウイスキーが大半でしたが、最近はアメリカ全土で造られており、定義があいまいになっています
バーボンウイスキーのおすすめ銘柄
テネシーウイスキー
アメリカのテネシー州で造られるウイスキーをテネシーウイスキーと呼びます
特徴はバーボンウイスキーとほとんど同じですが、テネシー州で造られ、なおかつシュガーメイプル(サトウカエデ)の木炭でろ過したもののみを指すという厳格な定義が定められています
ろ過という工程がプラスされていることから、バーボンウイスキーよりもクリアな飲み味が特徴で、メイプルの甘い香りでバーボンよりもさらに甘みが強い銘柄が多いです
ライウイスキー
ライ麦を51%以上使用、内側を焦がした新樽で熟成したものという決まりが定められており、ライ麦由来のスパイシーな味わいが特徴です
カナダにもライ麦を原料とするウイスキーがありますが、アメリカほど厳格な定義が定められておらず、同じライ麦由来のウイスキーでもアメリカとカナダではあまり似てません
ライウイスキーのおすすめ銘柄
シングルポットスチルウイスキー
アイルランドで造られるウイスキーで、大麦を原料とし、単式蒸留を3回行うものをシングルポットスチルウイスキーと呼びます
アイルランドで古くから造られる伝統的手法で、2回が主流のスコッチウイスキーに対して、3回蒸留を行っていることから、クリアで飲みやすい味わいが特徴です
大麦の香りが強く残り、独特のオイリーな味わいを楽しめることで、最近じわじわと人気が出ているウイスキーです
シングルポットスチルウイスキーのおすすめ銘柄
まとめ
ということで、ウイスキー9種類の違いまとめでした!
原料や製法によって、名前だけでなく味も全く違うウイスキー
色々と飲み比べてみると、奥が深くて楽しいですよ!
ちなみに、筆者はスコットランドだけで110近くある蒸留所ごとのシングルモルトウイスキーを全部制覇するのを目標に、日々飲み進めています・・・