ぴろのウイスキーブログ

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特級ウイスキーとは?ラベルの見分け方と価値をやさしく解説

※本記事はプロモーションを含みます。20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。

実家の棚の奥から出てきた、古いウイスキー。

ホコリを払ってラベルをよく見ると、こう書いてある。

特級

・・・特級。

字面がもう強い。

特に級が上、と書いてあるんだから、これはさぞかし良いものに違いない。もしかしてお宝なんじゃないか。

そう思って検索してきた人が、たぶんこの記事を読んでいます。

先に、一番大事なところだけ言っておきます。

「特級」は、味の等級じゃない。

あれは税金の区分です。

ただし・・・がっかりするのはまだ早い。

特級という2文字には、「このボトルは1989年より前のものです」という、値打ちを判断するうえでめちゃくちゃ重要な情報が入っています。

ということで今回は、特級ウイスキーの正体と、あなたの手元の1本をどう扱えばいいかの話をします!

【先に結論】特級ウイスキーの正体

① 特級・一級・二級は、1989年3月31日まであった酒税法の級別区分(味の評価ではない)

② 区分の基準は度数と、原酒をどれだけ混ぜたか。特級は43度以上だった

③ つまり「特級」表記=1989年より前に作られたラベルという目印になる

④ 特級だから高い、ではない。高いかどうかは中身の銘柄で決まる

「特級=当たり」じゃないけど、「特級=古い時代のもの」は間違いない。ここが判断の入口だよ!

実家のボトル全体の見方については実家の古いウイスキーに価値はある?の記事にまとめているので、あわせてどうぞ。

[:contents]

特級ウイスキーとは?1989年に消えた「級別制度」のこと

まずは正体から。

昔の日本には、ウイスキーを3つのランクに分けて、それぞれ違う税率をかける仕組みがありました。

これが級別制度。1943年に始まって、1989年4月1日施行の酒税法改正で廃止されました。

で、そのランク分けの基準がこれです。

・特級:アルコール分43度以上/原酒の混和率がいちばん高い

・一級:40度以上43度未満/混和率は特級の次

・二級:40度未満/混和率もいちばん低い

見ての通り、基準になっているのは度数と、原酒をどれだけ混ぜているかの割合。

職人の腕でも、熟成年数でも、味の完成度でもない。

え、じゃあ基準さえ満たせば特級になれたってこと?

そういうことです。

ちなみにこの混和率の基準、1962年に一度引き下げられています。

味の都合ではなく、税金の区分の都合で線が引き直された・・・というのが、なんとも言えないところ。

そして特級は税率が一番高かったので、その分だけ売値も高かった。

当時の「特級ウイスキー」は、たしかに高級品として扱われていました。ただしそれは、税金が高いから値段も高い、という順番です。

なぜ廃止されたの?

ざっくり言うと、外圧です。

度数で税率を変える仕組みは、輸入ウイスキーに不利に働いていて、国際的に問題視されました。

それで1989年4月1日、級別制度は廃止。

この改正で、それまで安く売られていた二級・一級のウイスキーは値上がりし、逆に特級だった輸入ウイスキーは手が届きやすくなりました。

いまスコッチが普通にスーパーで買えるのは、わりとこの改正のおかげだったりします。

棚のホコリまみれの1本が、日本の酒税の歴史を証明してるってわけ!

「特級」表記でわかること!ボトルの年代が一発で絞れる

てことで、ここからが実用的な話。

特級という表記が持つ、たった1つで最強の情報がこれです。

そのラベルは、1989年より前に作られている!

制度が消えたのが1989年4月。

それ以降に作られたラベルに、特級の2文字が入ることはありません。

(制度が終わったあとも、印刷済みのラベルを使ったボトルや店頭の在庫はしばらく残っていました。あくまで「ラベルが作られた時期」の話です)

つまり、手元にあるのは30年以上前の時代のボトルということになります。

ウイスキーの世界では、この「いつのボトルか」が値段を左右します。

・昔の方が原酒に余裕があった時代のブレンドである可能性

・すでに終売・廃盤になった銘柄である可能性

・そもそも現存数が少ない(飲まれて消えている)

年数表記の「12年」が中身の熟成年数を指すのに対して、特級は「いつ瓶詰めされたか」の手がかり。

役割がまったく違うので、そこは混ぜないように。

特級ウイスキーに価値はある?正直に言います

ということで!一番聞きたいところ。

特級と書いてあれば高く売れるのか?

正直に答えます。

ほとんどは、そこまで高くならない!

理由は単純で、特級の時代に一番たくさん流通したのは、家庭用の大衆銘柄だからです。

贈答用に配られて、飲まれずに棚にしまわれたボトルが、いま日本中の実家から一斉に出てきている。

数が多いものは、古くても値段が跳ねません。これはウイスキーに限らず全部そうです。

それでも値打ちがつきやすいのはこういうボトル

じゃあ全部ダメなのかというと、そうでもない。

期待していいのは、このあたりです。

① いまも人気の高い銘柄の、特級時代のボトル(当時の原酒が入っている)

② すでに終売・休売になっているシリーズ

③ 年数表記つき(12年、17年など)の特級ボトル

④ 箱・冊子・替え栓などが揃っている未開封品

逆に、家庭用の定番銘柄で、箱もなく、液面もかなり下がっている・・・というボトルは、残念ながら金額としては期待しないほうがいいです。

ただし、これは「価値がない」という意味じゃありません。

1989年より前に瓶詰めされたウイスキーが、いまあなたの手元にある。

それ自体はかなり面白い事実で、飲む側の人間としては、正直うらやましい。

飲んじゃっても大丈夫なの・・・?

未開封で保管状態がひどくなければ、ウイスキーは基本的に腐りません。

そのあたりはウイスキーの賞味期限をまとめた記事で詳しく書いています。

特級ボトルを見つけたときの、正しい扱い方

てことで、最後に実務の話。

実物を前にしたら、この5つだけメモしてください。

① ラベルの隅や首元に「特級」「一級」「二級」の表記があるか

② 銘柄名とシリーズ名(山崎、オールド、ローヤル・・・など)

③ 年数表記(12年、17年など)の有無

④ 未開封か、液面はどこまで下がっているか

⑤ 箱・替え栓・冊子などの付属品が残っているか

そして、ここからが大事。

キレイにしようとしないこと!

ラベルを拭く、箱を捨てる、栓を開けてみる。

全部、価値を下げる方向にしか働きません。

このあたりの「やってはいけないこと」と、実際にどこへ持っていけばいいのかは、ウイスキー買取のおすすめ業者の記事にまとめてあるので、そっちを見てください。

ちなみに金額のほうは、銘柄・年代・状態の3つが揃って初めて出るものなので、ネットの一般論では出せません。

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売る前提じゃなくても大丈夫。

「これ、いくらの世界の話ですか?」を聞くだけでも、そのあとの判断がまるっきり変わります。

値段を知ってから「飲む・残す・売る」を決めればいいんだよ!

まとめ:特級は味の勲章じゃなく、時代のタイムスタンプ

ということで!特級ウイスキーの話をしてみました!

① 特級・一級・二級は1989年3月31日まで続いた酒税法の区分。基準は度数と原酒の混和率

② 「特級」表記=1989年より前に作られたラベルという目印

③ 特級だから高い、ではない。銘柄・年数表記・状態・付属品で決まる

④ 開けない・拭かない・捨てない。そのまま無料査定へ

個人的には、この2文字がけっこう好きです。

いま我々が普通に飲んでいるウイスキーが、昔は税金でランク分けされていて、度数を上げると偉くなれた時代があった。

その痕跡が、実家の棚の奥で30年以上ずっと待ってたわけです。

お宝じゃなかったとしても、それはそれで、けっこうロマンがある。

値段を確かめたうえで、飲むか、残すか、譲るかを決めてください。

どれを選んでも、30年ぶんの出番がやっと来たことに変わりはないので!

読んでくれてありがとう!古いボトルの扱いは、この2記事もあわせて読んでみてね!